ChatGPT編集 宮沢賢治原作「勲爵士ジョニーの冒険 春 水星少女歌劇団一行」第21話「発電所潜入!」
まえがき
ジョニーたちは発電所に潜入します。
幻のような光景がジョニーたちを驚かせます。
本文
軽便鉄道は、発電所の手前の肥料工場駅に着きました。ジョニーたちが車両を降りると、肥料工場の所長が出迎えました。工場の労働者たちは、勲爵士ジョニーを見て大歓声を上げます。
「これで助かったぞ!」
「勲爵士ジョニー、万歳!」
「女王陛下、万歳!」
「助手のお姉ちゃんたちもかわいいぞ!」
「万歳!万歳!万々歳!」
所長:「となりの発電所は、氷のモンスターに占拠されたようです。警察も軍隊も逃げ出してしまいました。工場を捨てて逃げるわけにもいかず、本当に困っていました。ありがとうございます。」
ジョニー:「ご安心ください。私たちはしっかりと発電所を調査し、対策を考えます。工場の中から出ることなく、安全に待機していてください。」
ジョニーたちは肥料工場を出ると、草むらに身を潜めながら、発電所に近づいて行きました。周囲を注意深く見渡すと、見張りの姿は見当たりません。
ヤンセン:「警察と軍隊が接近したとき、発電所は氷に覆われ、氷のモンスターが激しく飛び回りました。警察と軍隊は慌てて離れて観察しました。モンスターは発電所から離れる様子がありません。そこで、警察と軍隊は撤退し、勲爵士殿にお任せすることにしました。」
ジョニー:「よし、潜入するぞ。マリア、エミリー、ここで見張っていてくれ。何か異変を感じたら、【閃光】魔法で知らせてくれ。ヤンセン殿と私が入り口を開けたら、手招きをするから来てくれ。」
ジョニーとヤンセンが、発電所に近づくと激しく水の流れる音と、大きな機械がうなりを上げて回転する音が聞こえてきました。
ヤンセン:「(小声で)水力タービンは稼働しているようです」
ジョニー:「(小声で)入り口付近には、生体、モンスター、魔力、火薬の反応はありません」
入り口には、氷もなく、変わった様子はありません。
ヤンセン:「(小声で)おかしいな。警察と軍隊が来たときは、ガチガチに凍結していたのですが」
ジョニー:「(小声で)ドアを開けます。少し離れてください」
ジョニーが軽く引くと、ドアは、音もなくスーっと開きました。
発電所の中は、薄暗い作業灯がついていて、誰もいませんでした。
ジョニーが手招きすると、マリアとエミリーがやって来ました。
マリア:「見張りも、モンスターもいないようだわ」
エミリー:「薄気味悪いくらい、なにもないわね」
ジョニー:「ヤンセン殿、発電所全体の状況がわかる部屋まで道案内を頼みます。マリアとエミリーは後方を警戒してくれ。」
ヤンセン:「制御室に御案内します」
ジョニーたちは、あたりを警戒しながらゆっくり進みましたが、誰とも会うことなく、制御室の前に着きました。
ジョニー:「マリア、ドアの向こうに生体反応もモンスター反応も無いようだな」
マリア: 「そうね、生体もモンスターも感じないわ。電気の反応を感じるけど、発電所だからあたりまえね。火薬反応もないわ」
ジョニーは、ゆっくりとドアを開けました。
エミリー:「うわあ、海の中みたい!」
制御室には明るく青い海中の風景が広がり、楕円形の古代生物フズリナが漂い、ユリに似たウミユリが海底で揺れていました。
ジョニー:「エミリーっ、下がれ!ドアを閉めるぞ!」
ジョニーは急いでドアを閉めました。
ジョニー: 「マリア、みんなの精神状態は大丈夫か?【幻覚】や【認識変容】の魔法にかかっていないか確認してくれ。マリアの精神状態は俺がチェックする。エミリーは周辺の魔力分布を測定してくれ」
マリア:「全員少し驚いているけど正常だわ」
ジョニー:「マリアも正常だ」
エミリー:「魔力は感じられないわ」
ジョニー:「ヤンセン殿、こんな経験はありますか?」
ヤンセン:「いいえ、ありません。こんなことは初めてです。ただ、配電盤は大理石で、フズリナとウミユリの化石が偶然ふくまれていて美しいので、所員の自慢でした。もちろん化石が動いたなんて噂はありません」
ジョニー:「エミリー、古代生物を【召喚】したり、【時間制御】した痕跡はあるか?」
エミリー:「そんな大魔法を使った痕跡はないわ」
ジョニー:「ううむ。ヤンセン殿、制御室には幻灯機はありますか?御令嬢はそうした機械の知識は豊富ですか」
ヤンセン:「制御室には幻灯機などはありません。学会発表用の幻灯機は事務倉庫にはありますが、もちろん静止画スライド専用です。セロハン切り絵などのカラースライドも映せますが、あんな動く活動写真は映せません。お嬢様は王都の女子大の文学部を出ています。電球交換なら自分でできます。ああ、簡単なハンダゴテの使い方は私がお教えしました」
ジョニー:「やはり、外部の者の犯行を疑うべきですな。敵は高度な幻灯機で我々に精神的トラップをしかけたつもりなのかもしれない。しかし、逆に敵の正体をさぐる手がかりになりそうだ。オーバーテクノロジーを信奉するカルトかもしれない。御令嬢の手がかりもあるかもしれない。制御室を調べましょう。火薬の反応はないが、弓矢などの物理的トラップに気をつけて、慎重に歩いてください」
あとがき
制御室にしかけられた幻灯機(?)は誘拐犯のしわざでしょうか。次回、さらに不思議な現象が起きます。
今回の原作は宮沢賢治「詩への愛憎」でした。
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