ChatGPT編集 宮沢賢治原作「勲爵士ジョニーの冒険 春 水星少女歌劇団一行」第10話「反人類赤熊解放戦線の襲撃」
まえがき
不安な夜を過ごしたベーリング市行き急行列車の乗客たち。
無事、朝を迎えたと思ったとき事件が起こります。
本文
不安な夜が明け、東の空が明るくなってきました。
ジョニーは、今晩は襲撃はなかったか、と少し気を緩めかけました。
夜が完全に明け、東の窓から眩しいまつ白の光が差し込み、西の窓は鈍い鉛色に変わった瞬間、汽車が突然停まりました。皆が顔を見合わせました。
乗客1:「こんな野原の真ん中で故障だろうか」
車掌が3号車に入ってきました。
車掌:「お急ぎのところ申し訳ございません。ただいま、線路上に岩を発見し緊急停車いたしました」
乗客2:「こんな野原で岩なんておかしいじゃないか」
車掌:「原因は調査中です。ただいま、騎兵隊と工兵隊がこちらに向かっております」
車掌はジョニーの脇にやってきました。
車掌:「(小声で)レッド・ベアとテロリストのしわざでしょうか」
ジョニー「(小声で)夜中のうちにレッド・ベアが岩を置いたのでしょうね」
すると、突然、赤ひげが、まるで別人のような凄まじい顔をして、ピカッと光る連発拳銃を持っていきなり立ち上がり、ズドンと天井に向けて一発打ちました。
赤ひげ:「おい、誰であろうと、少しでも動いたやつは胸にスポンと穴を開けるから、そう思え!」
タイチは猟銃を取ろうと網棚に手を伸ばしかけましたが、赤ひげはタイチの後ろにすばやく回り込み後頭部に拳銃を突きつけました。
赤ひげ:「俺は反人類赤熊解放戦線のものだ。イーハトーブのタイチ、お前が狩猟家などとは真っ赤な嘘だ。お前はテルマの川に電気と毒を流し多くの命を奪った犯人だ!おとなしく熊の裁きを受けろ」
タイチはへたりこみながら命乞いしました。
赤ひげは乗客を睨みながらタイチをひきずって出口に向かってゆっくり歩きだしました。
途中、別の紳士が命乞いをしました。
赤ひげ:「おまえの毛皮は偽物だ。運が良かったな」
偽物の毛皮を来た紳士は、ホッとしたような恥ずかしいような、変な顔をして座り込みました。
赤ひげ:「タイチ以外のやつらは抵抗しなければ命も金も取らない。岩ももうすぐ取り除いてやる。そのまま動くな!」
赤ひげ:「タイチ!おまえは立て。さあ、立ち上がれ。弱虫め、さあ、立ち上がれ!」
車掌:「(小声で)ジョニー様、レッド・ベアの間諜はひとりです。やってしまってください」
ジョニー:「(小声で)まだまて、車内に仲間がいるかもしれない。岩を取り除くということは近くにレッド・ベアも隠れているんだろう」
ジョニーは、おびえたふりをしながら、船乗りの青年やその他の乗客の様子を見張りました。
あとがき
次回、船乗りの青年が意外な行動に出ます。
事件はますます混迷の度を深めます。
宮沢賢治のハイファンタジー「春 水星少女歌劇団一行」に、同じく宮沢賢治の「氷河鼠の毛皮」を掛け合わせて、氷河鼠をレッド・ベアに置き換えました。
次回はもうひとつの作品の要素も加えます。
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