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2024年もありがとうございました!
こんにちは。事務局長の小美野です。2024年もそろそろ終わり、新たな年になるこの節目に、改めてCWS Japanの活動を支えて下さっているご支援者・関係者の皆さまに感謝の意をお伝えします。本年も世界各地で自然災害や紛争による人道危機が続く中、皆さまからの温かいご支援により、多くの人々の力を引き出すことができました。ここで2024年の主な活動報告と、2025年の取り組みについてお伝えさせていただきます。
2024年の活動報告
まず、緊急支援事業においては、国内外の災害に対して迅速な対応を行うことができました。国内では、能登半島地震の被災地において、地元教会や子ども食堂と連携して輪島市内の避難所での炊き出し活動を実施いたしました。また、アフガニスタンでは深刻な食料危機に対し、バーミヤン県、ナンガルハル県、ヘラート県において、食料支援や生活必需品の提供を実施。特に2023年11月の西部地震で被災された方々に対しては、安全なシェルターの提供と生活再建のための現金給付を行いました。また、ミャンマーを取り巻く情勢においても、必要な支援を必要な場所へと常に模索し、行動しております。
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開発支援事業では、災害に強い地域づくりを目指し、複数のプロジェクトを展開いたしました。パキスタンのシンド州では、2022年の大洪水被災地における農業復興と防災力強化支援を開始。灌漑用水路の改良や溜池の新設など、気候変動に対応した支援を実施しています。アフガニスタンでは、ナンガハール県とラグマン県において、防災インフラ整備を完了し、防災人材育成にも注力いたしました。特筆すべきは、タリバン暫定政権発足後初めての試みとして研修生を日本に招へいし、東京と静岡での防災研修を実施できたことです。
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また、アジア地域における先進的な取り組みとして、CWS Japanが担っているADRRN Tokyo Innovation Hub(ATIH)を通じ、今まで約100件のイノベーション案件の支援を行い、フィリピン、インドネシア、インドの防災イノベーターの育成に貢献いたしました。
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国内では、災害時により脆弱な立場に置かれる外国ルーツの方々への支援として、新宿区大久保地区でのコミュニティカフェの運営や、生活相談、日本語学習支援などを通じて、多文化共生社会の実現に向けた取り組みを進めてまいりました。
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さらに、支援の質の向上を目指し、スフィアをはじめとする人道支援の国際基準の普及活動や、原発事故における人道支援ガイドラインの作成にも着手いたしました。
活動の詳細に関しては年次報告書も発行いたしましたのでぜひご覧下さい。
これらの活動は、ひとえに皆さまからの温かいご支援とご協力があってこそ実現できたものです。心より感謝申し上げます。
2025年の取り組み
2025年に向けて、私たちは以下の取り組みを重点的に進めてまいります:
気候変動に対応した防災・減災支援の強化:特に防災の技術移転をコミュニティ防災に繋げ、インドネシア、パキスタンやアフガニスタンなどでの活動を通じて、地域の防災力向上に努めます。
人道支援の質の向上:支援の現地化推進と、より効果的な支援実施のための体制作りを国内外において強化します。
防災・減災のムーブメント化:国内外の様々なネットワークを通じ、防災・減災が一プロジェクトのみならず、社会のムーブメントとなっていけるよう、さまざまな灯をともしてまいります。
私たちは、「たった一人のためにでも、世界をつなげたい」という理念のもと、より効果的な支援活動を模索し、展開してまいります。引き続きCWS Japanの活動にご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
最後になりましたが、新たな年を迎えるにあたり、皆さまのご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
謹んで年末のご挨拶とさせていただきます。
2024年12月27日
CWS Japan事務局長
小美野 剛