ズタボロな経歴を語る vol.3
はい。ということでvol.2ではわたしが広告業界を諦めてしまったところまでをお話しました。
今回は、そこから1社目に入社〜辞めたくなるまでのことをお話します。
◾️広告業界がダメならどうする?
広告業界への道が閉ざされ(半ば自分で閉じ)、路頭に迷ったわたしは営業職で行きたい職種を考え始める。
わたしは大学で文学部に所属しており特別なスキル(たとえばデザインができる など)を持ち合わせていなかった。
持っているのはMOSの資格くらい。
だから営業or事務という考えがスタンダードになっていた。
(文系学部の人は、割とこういう人が多いかもしれない)
目星をつけたのは住宅・不動産業界。
これも理由はいまいちわからない。
金額の大きなものを売る、というやりがいに惹かれていたのかもしれない。
◾️当時のわたしの最終決断
結果的に、不動産大手AとB、大手ハウスメーカーCに内定をもらうことができた。
どちらに入社するのか最後まで悩んだのは、BとC。
Bは大手ハウスメーカーのグループ会社で、仕事内容は不動産管理。Cは戸建て営業だ。
Bに関しては面接時にオフィスに行ったとき、オフィスカジュアルな格好の男女が和気あいあいと働いているシーンを見ていいなと思っていた。
だが、ネームバリュー的にはCの圧勝だ。
「楽しく働けそうなのはB」
「やりがいがありそうなのはC」
本音はこうだった。
最終的にわたしは何かと理由をつけながら、ネームバリューでCを選んだ。
◾️営業職の同期と合わないぞ…
入社後、3ヶ月にわたる研修が始まった。
家づくりの基本や技術的知識、接客マナーなどなど、研修内容はてんこ盛りだ。
何度かに分けて行われた宿泊研修では、ホテルの個室に泊まったり営業の女子が1部屋でまとまって泊まったり。
長時間仲間と一緒にいるうちに、徐々に感じてきたことがある。
「営業の女子たちとどうも合わないぞ…」。
東京配属の営業職女子は、わたし含め5人。
1…気が強い元ヤン。
2…気が強い。正義感も強い。
3…The東京育ち女子(と当時のわたしは思った)。自己中心的。彼氏大好き。
4…優しい。
根暗なわたしには合いそうなのは4しかいない。
でもそのまえに、集団行動が苦手な自分は、この4人と一緒に行動することが苦痛になっていた。
研修帰りに営業女子と営業男子数人で飲みに行ったことがある。
明らかにパリピ的なその雰囲気に引いてしまい、わたしはお開きのタイミングで軽く挨拶をしてサッと帰った。
そのあとグループラインで「ノリが悪い」と叩かれて、本格的に距離を置くようになった。 黒歴史である。
◾️配属後すぐに営業職が嫌になる
研修が終わり、7月頃に配属されたのは住宅展示場。
朝、誰よりも早く来てモデルハウスの鍵を開け掃除をし、外構の草花に水をやる。
全員が揃ったら、朝礼で若手社員のロープレ発表。先輩がひどく怒られているのを見ながら、明日は自分の番だと怯える毎日。
自分なりに資料をつくったり練習を重ねたりしたが、一向にうまくならない。人前で発表をすることが苦手というより、嫌いだったのだ。
そして配属されたということは、結果も求められる。
モデルハウスに来たお客様を接客するのは年次が上の社員から。
若手にはチャンスが回ってこないので、基本は外に追い出される。つまり、飛び込み営業である。
銀行と関係を築いて、戸建てを考えているお客様を紹介してもらうというやり方もあるのだが、周りの銀行はだいたい先輩社員の手垢だらけだった。
毎日毎日、住宅街を練り歩いた。
建て替えが必要そうな家を見つけるとピンポンを押す。インターホンで切られることがほとんどで、玄関まで出てきてくれる人は少ない。
東京は冷たい街だというのはあながち間違っていないんだなと思った。
オフィスに居るときには、過去の来客データからのテレアポだ。
外回りでもテレアポでも、ときには罵声を浴びせられることがある。そのたびにいちいち傷ついていたわたしは本当に営業向きの人間ではなかった。
そのうちこう思うようになる。
「この仕事(営業)って、本当に人を幸せにする仕事なんだろうか?」
これは綺麗事ではなく、単に嫌がってる人に営業をかけるのはどうなの?という話である。
もちろん、わたしの話力や営業力が足りなくて相手を嫌にさせていることもあったと思う。
でも、飛び込み営業って、今それを必要としていない人のところにも飛び込むってこと。
ただの迷惑じゃん?と思ってしまった。
どうせなら必要としている人に提案できるような仕事がしたい。
そう思ったことが、最初の転職のきっかけとなった。
はい、ということで営業職への疑問を持ったところまで書きました。まだ第1章の半ばあたりという感じ。
次回「辞めたいタイミングでちょうどよく骨折」からお送りします。お楽しみに。
続きはこちら▶vol.4
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