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【奈良時代】〜手作りの奈良の大仏編〜

さて、前回は弥勒菩薩と一緒に飛鳥時代をご紹介しましたが時代は進み今回は【奈良時代】です。
今回は「奈良の大仏」として有名な東大寺盧舎那仏像を作っていきます。
ではまず、奈良時代とはどのような時代だったのでしょうか?

・奈良時代について

第43代元明天皇は和銅3年(710)奈良盆地北部の平城京に遷都されました。奈良に都が置かれてから、京都の平安京に遷都するまでを奈良時代といいます。
日本仏教により、鎮護国家を目指しました。
律令国家、中央集権を目指し、また、天平文化が花開いた時代。
『古事記』『日本書紀』『万葉集』の編纂、
聖武天皇の詔勅による、東大寺大仏建立などは、この時代を代表する国家事業です。

・奈良の大仏(東大寺盧舎那仏像)について

奈良県奈良市、東大寺大仏殿の本尊である仏像で、一般的には
「東大寺大仏」や、
「奈良の大仏」
などの呼び名で知られています。

聖武天皇の発願で天平17年(745年)に制作が開始され、
天平勝宝4年(752年)に開眼供養会(かいがんくようえ、魂入れの儀式)が行われた。
後世に複数回焼損したため、現存する大部分が再建であり、当初に制作された部分で現在まで残るのはごく一部である。
「銅造盧舎那仏坐像」として国宝に指定されている。
(Wikipediaから一部引用)

・制作について


時代的に奈良時代は飛鳥時代の後になりますが、今回の作品である「奈良の大仏」こと、東大寺盧舎那仏像の制作は飛鳥時代の弥勒菩薩半跏思惟像よりも先でした。


弥勒菩薩像の複雑さ、繊細さを前に、「大仏の方がなんとかなりそう」という理由でこちらを先に制作していました。

参考資料はいつもネットで検索して見つけるのですが、奈良の大仏の全身を見ることは難しく、何枚もの資料を参考にしながら制作しました。

弥勒菩薩像でもそうですが、土偶や埴輪よりも複雑なつくりとなります。
特に苦労したのは「着物のシワ」で、垂れ下がった感じや、その布の質感を再現することが非常に難しかったです。

今回は台座と胴、大きく二つに分けて作っていく。
顔や手は後から差し込めるように加工した。



あとは頭のポコポコしたやつ、「螺髪(らほつ)」とよばれるものをどう表現するか悩みましたが、多少デフォルメして一個一個丸めて作ることにしました。
実際の奈良の大仏には492個取り付けられていたそうです。

小さな丸をたくさんつけていく。

パーツを組み合わせて、大仏の全身像が完成。

塗装もなかなか難しく、程よいサビ感を出すために数回絵の具を塗り重ねて再現してみました。真鍮のような鈍い金属感を出したかったですが、絵の具では難しく、青錆のような雰囲気で仕上げてみました。

顔と手は胴体とは別パーツにして後から組むことで、より繊細な造形に挑戦できるようにした最初の作品です。作りながら、プラモデル感があってワクワクしました。
川原堂の作品の中では比較的デフォルメっぽい仕上がりになりました。

・後日、鎌倉へ



制作後、鎌倉に行く機会があり、そこで見た本物の大仏のスケールには圧倒されてしました。
今回の奈良の大仏の資料不足を踏まえ、鎌倉の大仏はたくさん資料写真を撮影しました。


次回は鎌倉の大仏にも挑戦してみたいです。

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