![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/19245591/rectangle_large_type_2_e4f557699e91022d97e8ada413660c10.jpeg?width=1200)
3年間で築いたワーカーさんとの“繋がり”
こんにちは!ワーカーエクスペリンスチームの大田です。
今回は、私が2017年から3年間担当した、広島県福山市での”web系在宅ワーク支援事業”と、そこで生まれたワーカーさんとの“繋がり”についてお伝えしていきます。
クラウドワークスに入社して、初めてメインで担当したプロジェクト。経験もない中で、どのようにプロジェクトを進めていったのか。福山市のワーカーさんとコミュニケーションを取り、そこにはどんな“繋がり”が生まれていったのか。
小さな物語ですが、今後、ワーカーエクスペリエンスチームが実現したい世界を一緒に目指してくれるパートナーを増やすためにも、皆さんにご紹介できればと思っています。
”web系在宅ワーク支援事業”とは?
まずは、福山市で行った”web系在宅ワーク支援事業”についてご説明したいと思います。
地域の課題でもある『女性の就業促進・働き方を支える』ことを目的として始まったこの取り組み。
主な事業内容としては以下の通りです。
・クラウドソーシングの認知・普及
・実践的な講座を通した、スキルアップ支援
・チーム制活動の場の創出
・メディア運営サポート など
福山市さんと協働して、
・どのようにすれば働くことを選択できてない子育て中の主婦・主夫やシニアの方々をサポートできるのか?
・“働く”場を生み出すことができるのか?
を考え、試行錯誤した事業でした。
初年度のセミナーには120名もの方々にご参加いただき、3年で約300名へのクラウドソーシングの普及を行うことができたのですが、事業を通してワーカーさんと接するなかで私自身が学んだことを、振り返りも含めて書いていきたいと思います。
コミュニティってどう作ればいいんだろう
事業1年目、初めてメインで福山市を担当することに決まりました。期待と不安を抱きながら、「頑張るぞ」と思っていた矢先、事業経験の豊富な先輩社員が育休に入ることに。
育休自体はとても価値があることで会社としても推奨されているのですが、何も分からないまま一人で事業を進めなければならなくなった状況に、とてつもない不安を感じたのを今でも覚えています。
右も左もわかりませんでしたが、「やるしかない!」と思い、セミナーや講座でワーカーさんと接するなか、「クラウドソーシングで働くのって、誰にも相談できず心細いですよね」というお話をいただくことがありました。
この言葉を聞いたとき私は、在宅ワークで仕事をするにあたって、継続するためにはスキルや実績だけではなく「環境」も大切なのだと初めて気づきました。
「会社」であれば、隣に上司や同僚がいて、わからないことがあれば相談できるし、何気ない会話もすぐにできます。しかし、基本的に1人で仕事をするワーカーさんには、そのような場がありません。スキルなどの技術力に比べてないがしろにされがちですが、いつでも気軽に相談することができる仲間、横の繋がりがとても重要なのです。
そう感じた私は、ワーカーさん同士の交流を目的としたコミュニティを創るべきでは、と考えました。
ですが、肝心のコミュニティの作り方が分からない。
本来であれば、こちらが設計してワーカーさんに参加してもらうのが理想ですが、経験が浅い僕は考えがまとまらず、時間だけが過ぎていきました。
そこで、考えるだけではダメだと思った僕は、ワーカーさんにこんな依頼をしてみました。
この依頼を投げかけたところ、予想以上にワーカーさんからの手が上がり、ワーカーさん自ら主体的にコミュニティを運営していく形を取ることができたのです。また、福山市在住でクラウドソーシングの経験豊富な先輩ワーカーさんもチューターとして参加し、協力していただけるなど嬉しい反応もありました。
この反応は予想外だったのですが、ワーカーさん自身が中心となってコミュニティ創出に携わることで、主体的に事業に参加してもらいながら、横のつながり・コミュニケーションを作り上げることができる可能性を感じました。
また、私たちとしても「ワーカーさんが抱えている課題」を共有していただき一緒に考えることで、新しい取り組みや、本当に必要なサポートに繋げることができます。
立ち上がった後も頻繁に質問対応などを行い、一人ひとりとコミュニケーションを取っていくことで、徐々にコミュニティの形ができ、結果としてクラウドワークス(事業運営者)とワーカーさん(受講者)の垣根を超えた「横の繋がり」のあるコミュニティを創ることができたのです。
ワーカーさんの生活にも変化が
上の話は事業の一部に過ぎませんが、自治体さんからダメ出しを受けながら、そしてワーカーさんの声に励まされながら試行錯誤を繰り返したこの3年間で、事業に参加しクラウドソーシングを活用し始めたワーカーさんにも変化があったように感じます。
例えば、
・3年間、クラウドワークスで仕事を受注し続けてくれたワーカーさん。
確実に得られる報酬を増やし、継続的なクライアントさんも見つけることができたようです。
・スキルを身につけ、自立したワーカーさん。
実際にブログを開設し、文章を書く側からメディアを運営する側へと立場が変わり、得られるスキルの幅も増えています。
・子育てと仕事を両立し「ワーキングママ」となったワーカーさん。
子供と過ごす時間を減らすことなく、仕事を通して社会との繋がりを作りながら、子育てと仕事を両立することができました。
などなど。
個別にもたくさんのメッセージをいただき、なかには「3年間で人生が変わりました」という嬉しいお声もありました。
改めて、“働く”を通して、ワーカーさんの生活に良い変化を起こすことができたことを嬉しく思います。
また、先月末には本事業最後の講座を行ったのですが、ワーカーさんがわざわざ私のためにお別れ会を開いてくださいました。
▲新しいクラウドワークスポーズで
自分では気づきませんでしたが、わからないなりに一生懸命やってきたことが、いつのまにかコミュニティというワーカーさん同士の繋がりを作っていたのかもしれません。
思えば、今コミュニティの中心にいるのは、1年目のときに助けてくれた・一緒に協力してくれた人たちです。
そんなことを思いながらワーカーさんとの“繋がり”を感じた瞬間でした。
コミュニティと今後
3年間を振り返って感じたことは、“働く”ことを一つの選択肢として、人と人との“つながり”を持つことで、“働く”ことだけに限らず、人生における可能性が広がる、ということです。
そしてそのためには“コミュ二ティ”というつながりを生む装置がとても大事だと感じました。
この事業を通して生まれたワーカーさんとの繋がりは一生の資産だと思っています。
私たちワーカーエクスペリエンスチームは、
「この繋がりをもっともっと多くの方と持ちたい。」
「働く選択肢を提供することで、可能性を広げたい。」
という思いのもと、現在は“働く”に焦点を当てたコミュニティも企画しています。
近々みなさんにご案内できるかと思いますのでお楽しみに。