「YOSHIDA300」 中期経営目標は、日本の生産性向上と共にある
2023年9月期 第2四半期決算トピックス
クラウドワークスは5/15に2Qの決算発表をいたしました。おかげさまで、売上高はYoY20.7%増、売上総利益は上期の予想を大きく上振れYoY27.4%増、EBITDA(Non-GAAP)についても上期予想の減益幅から大きく縮小し▲5.9%の着地となりました。
そして、この四半期の中からの主なトピックスとしては、以下がありました。
ハイクラス副業のプラットフォーマー「シューマツワーカー社」の買収
CWのコアバリューに加え、過去3年間の経営改善ノウハウを投下し生産性向上による早期黒字化を目指していきます。副業領域の成長加速についてはこれまでの宣言通り、引き続き加速させていきます。
グループ企業であるグルト社が運営するメンバーペイが、累計流通取引総額10億円を突破
同じくM&Aでジョインした他の各社と共に新たな成長の芽が見え始めていることもこの2Qでの嬉しい収穫でした。
本格的な人材流動化社会の到来、フリーランス新法の衆院通過、労働市場の変化も顕著
さらに、社会全体や労働市場、個の働き方の変化はぐんぐんと加速しています。GW前の4/28にはフリーランスを保護する新法が国会で成立しました。
これは歴史的に見ても画期的なことで、フリーランスが(雇用の枠組みではなく)法人と同等の扱いになり、フリーランスが日本社会から必要な存在として認められたということです。施行は2025年秋頃の予定とはなりますが、2011年の創業以来今日まで12年、フリーランスのマッチングプラットフォームをやってきましたが、なによりそこで受注をなさっているフリーランスの皆さんにとって、大きな一歩となることでしょう。
コロナも終わりを迎えつつありますが、コロナが与えた就労環境の変化と局所的な人材不足のインパクトの余韻は大きく、例えばこれまで出社前提の働き方であった「派遣社員」の領域では、オンラインの働き方が普及したことで、よりスキルの高い人材をオンラインで採用することができる当社の「ビズアシ」(=オンラインアシスタントを提供するサービス)に置き換わりを見せています。「ビズアシ」はGMV成長率がYoYで33.7%と引き続き伸張していて、利用するクライアント企業にBPO・RPOへの需要が高まっていることも感じており、更に拡大の余地があると見ています。
当社のクライアント企業やワーカーの皆さんを取り巻く変化のスピードを見るにつけ、クラウドワークスが解決に取り組むべき課題も多岐にわたってきていると感じざるを得ません。
「YOSHIDA300」 3つの事業戦略で日本の生産性を向上させる
そうした中、今年に入って急ピッチで準備を進め、発表した当社の中期経営目標が「YOSHIDA300」~3つの事業戦略で日本の生産性を向上させる~ です。「300」は、文字通り今回の決算発表でお伝えした中長期の売上高目標300億を意味しています。「YOSHIDA」というネーミングにしたのは、社会の変化に伴う日本の労働市場における生産性向上という大きな課題に対して、クラウドワークスのCEOである吉田自身がコミットしていくんだという決意に他なりません。事業戦略3つの柱は以下です。
人材流動化の促進:フリーランスのマッチングビジネスの実績を、正社員副業向けに強化・派遣市場向けも更に強化
人的資本経営ツール 提供:クラウドログ、人的資本経営を後押しするHRツール展開へ
生産性向上ソリューション 提供:CW経営モデルによる、生産性向上コンサルティング
そして3つの事業戦略の下で「YOSHIDA300」の事業目標として以下があります。
この目標はマッチングビジネスの既存事業・新規事業から売上180億円(EBITDA16億円)、M&Aで120億円(EBITDA9億円)を早期実現し、さらに営業利益の年成長率10%をお約束することで規律を持ったM&Aを実施していくという方針です。
3カ年の生産性向上計画の遂行を終え、次なる社内の経営モデル化重点目標として「経営人材100人育成プログラム」も開始しました。先に紹介した「生産性管理・生産性向上ソリューション」の外販モデルに対し、社内の人的資本の最大化に向けて更なるチャレンジをするものです。この進捗は、また改めて皆さんにお伝えする時を迎えられるように、日々やっていきます。
事業戦略についての補足
①人材流動化の促進
人材流動化の促進に対しては冒頭に述べた派遣市場だけでなく、副業する正社員の急増、企業内のハイスキル人材がフリーランス市場に流れ始めてきたことを受け、登録ワーカー14万人を突破したCWの副業マッチンググループが貢献いたします。CWのハイクラス副業マッチング「クラウドリンクス」「リンクスエージェント」と、3月に買収を行った「シューマツワーカー」がこの成長エンジンを担っていきます。
②人的資本経営ツール 提供
新規リリースの『Human Capital FORCE』は、
・ARR4億円を突破したクラウドログの顧客ニーズ
「生産性管理だけでなく、生産性改善したい」
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・CW社内の生産性向上ポリシーと成果
から生まれた新しい経営ツールです。
生産性管理については、当社が提供する工数管理のSaaS事業「クラウドログ」がARR4億円突破、年間成長率+79.8%の高成長を遂げていることに加え、導入顧客から、生産性管理だけでなくその改善に向けたアドバイスを求められる局面も増えたことから、この機会を捉えた人的資本経営ツールとして『Human Capital FORCE』の展開を開始しました。企業の生産性向上には欠かせない人材戦略と、その前提となる人的資本価値のDCF法による算定やその投資戦略を明確にすることで、人的資本経営をサポートします。
具体的にはDCF法で人的資本価値を数値で算出することに始まり、3つのHRツール『エンゲージメント調査』『コア人材ファインダー』『退職時期サーベイ』を通じ、生産性向上から人的資本経営への経営のトランスフォームを支援しようというものです。先行プログラムを10社限定で無料提供します。
『Human Capital FORCE 先行プログラム』申込フォームはこちらから>
③生産性向上ソリューション 提供
生産性向上ソリューションは、クラウドワークスを経営してきた中で、カルチャーやポリシーの実践に加え、当社グループの経営の成果を通じて実証済みである「生産性向上ポリシー」「PIP(生産性改善ピッチ)」「CW Sales Model」などが、経営モデルとして企業の生産性向上に寄与できるのではないかという仮説がこの数カ月で私の中で確信に変わったことから、ラインナップしたものです。
「YOSHIDA300」中期経営目標は、日本の生産性向上と共にある
「YOSHIDA300」売上高300億、EBITDA25億円の目標は当社の中期経営計画であり、自社の経営を変革させ続け、必ず実現させるコミットメントです。ただ、それだけではなく、日本社会の生産性向上という課題に貢献すべく同じ課題を持つ企業の並走者として共に解決していくという気概で臨むものでもあります。人口減少社会、モノづくり産業を始めとする日本の企業収益性の悪化、その一方で求められる賃金ベースアップを両立していくためには、生産性向上は避けて通れない日本企業共通の課題と言えるでしょう。
「YOSHIDA300」を必ずやり遂げ、ビジョン「世界で最もたくさんの人に報酬を届ける会社になる」へ向けて仕事の流通2兆円を通して日本一のオンライン就業プラットフォームを実現していきます。引き続き、どうぞご支援のほどよろしくお願いいたします。
(業績の詳細は、決算説明資料をぜひご覧ください)