アドベントカレンダー企画2023 開幕宣言


はじめに

こんにちは!cvpaper.challenge 運営メンバー(HQ)の森です。2023年も残す所あと1ヶ月となり、アドベントカレンダー(AC2023)[Link]の時期がやってまいりました!cvpaper.challengeでは2023の締め括りとして研究メンバーによる毎日投稿を行っていきます。今年も前回[Link]から引き続きアラカルト的に毎日異なるメンバーに投稿してもらおうと思います。現在、cvpaper.challengeの研究メンバーは100名を超えており、面白いことを考えるメンバー、興味深い取り組みを行っているメンバーなど多様なメンバーが所属しています。そのため、25記事しか公開できないことにある種の歯痒さも感じるのですが、逆に言えばそれだけ厳選された記事が揃います。12/2〜12/25までの24日間は、主に研究メンバーに対して2023の活動を紹介して欲しいという企画のみお伝えし、あとは各人の書きたいことを好きなように書いてもらう機会にしました。従って、運営メンバーすら、どのような記事が挙げられるのか楽しみにしております!ぜひ12/2から始まる連日の投稿を我々とともにお楽しみください。
 初日は運営メンバーの方から、cvpaper.challengeの2023年を代表する活動や業績、去年と比較しての変化などについて、要点に絞ってお伝えいたします。

研究編

今年も昨年に引き続き、トップ会議 / ジャーナルに複数の論文が通るようになったことです。CVPR2023(2件)、ICCV2023(2件)をはじめ、トップ国際会議やジャーナルに論文が掲載できるようになりました。加えて、現在も複数の論文をCVPR2024に投稿中です。また、それ以上のプロジェクトがECCV2024を含むトップ国際会議に準備中であり、来年も期待できそうな予感です。もちろん「CV分野の今を映し、トレンドを創出する」ための研究コミュニティが大目標であるため、国際会議やジャーナルはそのためのイチ手段と捉えていますが、Top-tierの国際会議に論文を投稿し続け、厳しい査読を突破することは重要と考えております。

サーベイ編

トップ国際会議網羅的サーベイは研究者としての知的体力を養うトレーニングとして毎年変わらず実施しております。今年に関しては現地参加ができたこともあり、CVPR 2023 速報[Link]を6月に公開、ICCV 2023 速報[Link]は10月に公開済みであり、年間の読了数はやはり1,000本を越えております。年明けからメタサーベイも実施し、研究メンバーは普段から論文を読むことを意識しておりますので、目を通した論文という意味ではさらに多い見込みです。常に知識を蓄積するのみならず、定例ミーティングにおいて議論を重ねていくことが研究コミュニティを強くしています。現状各トピックにおいて造詣が深い研究メンバーが複数人在籍していて、実働やアドバイザーとして議論に参加しているので、研究テーマや技術自体も叩き上げられている、というわけです。

コラボ企画編

内部的なコラボは上記研究編やサーベイ編にて記載させて頂きましたが、外部とのコラボも実施しています。

MIRU2023

まず一番の大型企画が昨年から企画していた当分野国内最大級のシンポジウムであるMIRU2023[Link]とのコラボです!具体的には、MIRU若手プログラム委員、チュートリアル委員、MIRU研究メンターシッププログラム委員(旧:PRMU/CVIM研究メンターシッププログラム)のトップやその運営委員の多くがcvpaper.challengeの研究メンバーにより構成されています。連携する上で、若手プログラムやチュートリアルをcvpaper.challengeならではの実行体制にしたり、メンターシッププログラムについては研究メンバーに混ざって研究テーマを進めるなどを心がけていました。実際に、チュートリアル企画の一部として、cvpaper.challenge の中でも恒例となっている国際会議速報の中から「CVPR 2023 速報」、メタサーベイから「大規模言語・視覚モデルを用いたロボティクス基盤モデル」や「NeuralFieldsメタサーベイ」について紹介しました。論文サーベイや研究トレンドの紹介にとどまらず、多数の研究メンバーによる議論により生まれるメタ分析についても発表を行いました。

ICCV Workshop

今年は、cvpaper.challengeでは初めての取り組みとなる国際学会でのWorkshopを運営することができました。Workshopでは特定トピックに関する招待講演や一般論文を受け付けるため、そのサブ分野を盛り上げることができ、世界に仲間を作ることができます。また、cvpaper.challenge内のメンバーの一部は論文査読を経験することができたため、論文執筆の上でヒントになるような学びを得られたのではないかと思います。Workshopを足がかりとして海外連携の話が持ち上がったのですが、詳細については後日の記事で公開されるため、楽しみにお待ちください。

cvpaper.challenge × 日立製作所 研究発表会

cvpaper.challengeは9月に日立製作所さま協力のもと約4年ぶりとなるオフライン研究発表会を開催いたしました。本イベントは、招待講演とポスター発表の2部制プログラムで実施し、cvpaper.challengeメンバーと日立製作所 研究者の皆さまで最新のCV技術について理解を深め、お互いの研究成果・推進中の論文(CVPR’24 / ECCV’24投稿予定など)について議論を行いました。特に、ポスター発表会では、20件以上の発表があり、研究に関して普段交わすことができない意見交換を実施できたという点で実りあるイベントになったと思います。本企画開催にあたってご協力いただいた日立製作所さま、誠にありがとうございました。

事務局設立

2022年までは、cvpaper.challenge運営メンバーとResearchPort (RP)が事務局に当たる仕事を担っていましたが、今年ついにcvpaper.challengeに事務局が設立されました。現在、新メンバーも加入して、新たな体制で様々なイベントの企画・運営などを行なっています。その中でもRPには、昨年同様、各種運営会議への参加、外部との渉外、内部会議の日程調整、全体ミーティングの企画など、主要な働きを担っていただいています。今後もパートナーとして引き続きよろしくお願いいたします。また、cvpaper.challenge内、あるいはcvpaper.challengeに入りたいと考えている方で、研究のみならず、企画の運営やマネジメントに興味がある方は、ぜひ事務局に加入してください。学会の裏側など、1学生としては関われない部分にも関わることができるので、今後の学びになること間違い無しです!
「事務局というと雑用のみを任せられるんでしょ?」と思われるかもしれませんが、実は運営を通して cvpaper.challnege のコアメンバーと話す機会が多くなり、研究プロジェクト推進につながる部分も多分にため、運営を実施してきたメンバーほどトップ国際会議に主著として論文を通すことが多くなっています。

終わりに

このようにcvpaper.challengeの2023現在地点においては、内的にも外的にも研究コミュニティを強くする仕組みを整備しております。各方面において制度自体に制限がありなかなか上手く行かないことも多いですが、優秀でモチベーティブな研究メンバー同士でアイディアを出し合い工夫しながら汎ゆる障壁も乗り越えてきましたし、それはこれからも変わりません。それはもちろん「CV分野の今を映し、トレンドを創出する」という志のためにあります。
明日からの24記事をお楽しみに!

参考資料


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