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沢井にて

これは5/27に澤乃井櫛かんざし美術館に訪れた時の日記である。


1.きっかけ

土曜日の正午。1件のツイートがTLに流れてきた。

”28日の営業を以て当面の間休館”その一言が手持ち無沙汰の私を焚き付け、気付けば沢井駅に到着していた。

2.沢井駅

この人形どこかで見たような(後記テレタビーズでした。)

沢井駅は殆ど何も無い。単線だし、駅員も居ない。スーパーやコンビニも無い。ここも東京なのだ。驚きのあまり何度も辺りを見渡した。グズグズしてると美術館が閉まる為、唖然とした気持ちが消えないまま、件の場所へ向かった。

3.楓橋・寒山寺

楓橋
人が端に移ってる構図っていいよね
楓橋から見た多摩川下流側
楓橋から見た多摩川上流側

美術館は駅の向こう岸にあり、この楓橋を渡る必要がある。ここから見える眺望が素晴らしく、上下流どちらを見ても奥行のある景色が川の流れに沿って展開している。

また、この日は快晴で、部屋で冷えた体を温める日差しと、心地よい風が川から吹き上げていた。自然の魅力を最大限楽しめる橋だった。

↑東京とは思えない坂

沢井は傾斜が激しく、暗峠を思い出すような坂道を歩き、美術館に到着。入館料は大人500円とリーズナブル。築25年周年を記念し、ポストカードと便せんも付いていた。いいね。

美術館の庭から。表側撮り忘れ。


入場券と貰い物


本家寒山寺から主僧の祖信師より釈迦仏木1体を託され、それを機に建立された寺らしい。手すりや階段の苔具合が、どこか妖怪でも出そうな雰囲気を帯びていた。中は綺麗でした。

寒山寺

4.澤乃井櫛かんざし美術館

澤乃井櫛かんざし美術館では、江戸時代以降の女性の櫛簪を展示していた。蒔絵、鼈甲、螺鈿。これら三種を組み合わせたアクセサリはとても綺麗で、展示を何度も往復した。ここでは特に気に入った作品群を掲載する。

安いスマホで撮影したものだから、展示場の雰囲気をそのまま再現していない。しかし、これを機に興味を持って貰えればと思う。


こういう展示を見ると私も何か美しいものひとつを手元に欲しくなる。ジッポライターでも買うかな。

掲載タイミングを逃したので、花の画像を以下に添付する。

5.澤乃井園

のどが渇いたので、どうせならと澤乃井園で梅サイダーを購入した。多摩川を見ながら飲むサイダーは、梅の効果も相まっていつもよりも沁みた。

次の電車まで時間があるので、隣駅の軍畑まで歩いて、そこから電車で帰ることにした。

6.帰路

この地域はハイキングに来る人も多いらしい。五時少し前の電車に乗ったのに平日午後8時の近鉄京都線位の込み具合だった。こんなとこだけ都会にならないで。


7.終わりに

今回の日帰りでは沢井の自然と近世日本が持つのアクセサリに魅了された。自然の心地よさや、螺鈿が放つ鮮やかな輝きを再確認出来た。美術館目的の旅行では、少しでも私の価値観を育めたらなと思う。


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