10月の読書雑感
金木犀はとうの昔に枯れたこの頃。例年なら読書の秋と呼ばれる月が終わった。秋とは思えないほど寒い日が続き、風邪もひいた。辛い月であった。
さて、今月も先月読んだ本の話でも書きましょう。いつでも推せるように面白かった本の感想でも。
5日で学べて一生使える! レポート・論文の教科書 (ちくまプリマー新書)
小川 仁志
レポート・論文の作法について纏めた一冊。あらすじから、細かい文法、調べ方についての記載があり、ためになった。ページ数も少なく、ないようこういうものを書くときに皆目見当がつかないという人は手に取ってみるといい。
魍魎の匣 京極夏彦
傑作推理小説。途中に挟まれる不穏な文章、心理、妖怪、神学等々様々な分野の深遠な知識量、癖のある登場人物のやり取り。全部が読んでいて面白い一冊。終盤の種明かしは必読。
日本推理作家協会賞受賞作品だけある。分厚い本は面白くないと苦痛だという人もいる。この本の面白さは私が保証するから、手に取ってみてほしい。補償は無いですが…
ヴェニスの商人 シェイクスピア
喜劇を読みたいならこれを読め。と言いたくなるくらい正当な喜劇。悲劇と対なすという意味でのものだが。痛快な展開や、独特なセリフ回しは今でも面白い。池井戸潤が好きな人なら好きになると思う。ユダヤ人についての書き方に時代を感じる。
もう少し一冊一冊について書けるといいんだけどな。感受性が育つといいんだがな。