仕事のうちでございます。#毎週ショートショートnote#忍者ラブレター
殿様から託された恋文を姫様のところまでお持ちいたします。
「任せたぞ。世が世なだけに差し出した我が妻の安否が心配なのだ。こんな時代も長くは続かぬ。戦が終わり泰平の世が来た暁には、必ずや迎えに行くと伝えておくれ。」
「かしこまりましたお殿様。必ずや成し遂げて参ります。」
殿様からの恋文を胸元に入れ、忍者は馳せ急ぎ姫の元へと向かいます。
「忍者恋文に託した思いを成し遂げるまで、わたしは死なぬ」と誓う殿。
殿様の気持ちにどの様に応えたのなら良いのだろう。もうこの世に姫は居りませぬ。
忍者は任務を遂行するためあらゆる手段を使います。姫を殺めたのも忍者です。
姫様は、この身に起こった出来事に嘆き悲しみ動転していたのでしょう。以前のお姿とは変わり果てておりました。
それならば、殿様の愛しい姫様に化けるのも仕事のうちでございます。
女忍者は姫様に成りすまし過ごした牢の中。殿様の迎えが来る日まで何十年も待ちました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回もたらはかに 様 の企画に参加させていただきました。
たらはかに 様
皆様との交流の場をつくって下さりありがとうございます。
タイトルのイラストは、
どんむ様 のイラストを使わせていただきました。
どんむ様 ありがとうございました。
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