
47才のキャンパスライフ 〜慶應一年生ミュージシャンの日々〜 31 「Early Bird or Night Owl?」
前回の投稿で「若者はいつだって眠いのだ」なんて偉そうに書いてましたが、もちろん47才の私でも眠い時は眠いです。まさに今このnoteを書いている、この瞬間もわたしは…
超絶的に眠い!
ので、なんかそれはそれでリアルな文章が書けるのじゃないかと期待して、眠い目をこする気力もないままキーボードを叩くことにしました。
そもそも自分は若い頃から徹底して夜型だった。朝は起きるのが辛くて、夜になっていくと段々元気になる。バイトも深夜が多かったし、レコーディングなんかもオールナイトのパックだと安かったし。なんだか寝ないのがエライ!みたいな風潮もあった。憧れの人は大体夜型で、徹夜でミックス作業とかめちゃくちゃありだった。
年をとってからもライブは普通夜公演だし、そこにパフォーマンスのピークを持っていこうとすると、あまり早起きするのは現実的ではない。ならば夜型でいいじゃないか。夜型バンザイ!
聞くところによると朝型、夜型というのはかなりの部分が遺伝で決まっているそうで、3割くらいの人は筋金入りの夜型遺伝子を持っているのだとか。
きっと原始時代の我々は
「朝から狩猟採集にいって、食物をとってくる」
みたいな役割と
「夜に群れの安全を見張りながら、洞窟の中であれこれ話したりする」
みたいな役割に分かれてたのではないでしょうか。みんなが朝型だと、寝込みを襲われちゃいそうですものね。
というわけで、これまでは夜型バンザイでよかったのだけど、こうして大学に通うようになるとそうも言ってられない。受験の直前は一時的に朝に起きられるように調整したけど、これからはそれが毎日続くのだ。無理にでも朝型に変えていかないといけない。
それはさぞ大変でしょう…と僕も思っていたのですが、これがまあよくしたもので、年を取るにつれて人は勝手に朝型になっていくそうで、つるっと朝起きられるようになった。朝の日差しは清々しく、精神的な健康にもプラスである。
前回も登場した村上春樹さんなんかは、作家活動を始めてからは徹底的に朝型で、お昼前にはその日の仕事を終えてしまって、午後からは音楽を聴いたり映画を見たり、文化的に過ごすそうである。そういうのはすごくかっこよくて、憧れる。
そういえばものの本にも
「もっともクリエイティブな力が発揮できるのは、午前中です!」
と書いてあることが多いですね。
まあ、睡眠は脳内の整理でもあるわけだから、脳が綺麗なうちがクリエイティブだという言説には説得力があるけど、自分としては「果たしてそうスパッと言い切れるものだろうか」と、さほど夜型ではなくなった今も思う。
夜に書いた手紙は恥ずかしいとはよく言いますが、やはり情緒的な内容は夜の方が適しているんじゃないかと思う。
実感として、クリエイティブに最強な状況だと思うのは、朝と夜の良いところどりじゃないけど、少し早くに床に入り、深夜にふと目を覚ましてしまったというパターン。
これは起きたばかりで頭がすっきりしているにもかかわらず、夜なので情緒的にもなりやすい。暗く寝静まったリビングは少し不穏な雰囲気を醸し出し、自分が世界にひとりぼっちでいるような感覚になる。日常の些事から離れ、自ずと自省的になる。朝まではまだまだ時間がある。何かを考える、創るにはうってつけである。
それがわかってるんだったら毎日早く寝て、深夜に起きちゃえばいいのではと思うのだけど、そういう状況もたまにだから良いのだし、大抵は朝までぐっすり寝てしまう。「いやーよく寝たなあ!」なんてね。情緒もへったくれもない。
とにかく、朝型だろうと夜型だろうと、若者だろうとそうでなかろうと、睡眠をしっかりとって、元気に過ごしていきたいものです。というわけで書けたぞ! さあ寝よう!
…と思ったらすっかり眠気が覚めてしまった。
作業興奮というやつですね。まあいいか。今日の深夜はAppleの発表があるし。そういえば昨日はF1カナダGPを観て夜更かしだった。夜は楽しい事もたくさんある。型にはまらず朝も夜も楽しく生きていきたい。