「戦争学校」(仮)設定・キャラクター表
東京から深い海の中を走る列車に乗ると、地図にも記されていない島々がある。
そこにあるのは「戦争学校」。日本人をはじめ、アメリカや中国、ロシア、欧州ほかの国々の学生たちを集め、「本物の戦争ごっこ」をしていた。
「戦争日」は水曜日。それ以外は勉学や恋愛、部活に励む高校生たち。国籍を隔てた友情も育まれるが、水曜日の早朝に低く響くサイレンが鳴り響くと、歩兵たちは銃で撃ち合い、パイロットは空爆し、海から砲撃を放つ。
なんのためにこの学校があるのか?私たちはなぜ殺し合うのか?
友人が死にゆく中、藤堂はこの戦争を終わらせるため、自分の能力で軍部のトップになることを誓う。
登場人物
・主人公 藤堂(下の名前は不明)
あだ名はフジコ。
幼少時に押入れの中に閉じ込められて育ち、ある夏の日に近所の向日葵畑に連れ出してくれた金髪の少年のことを探している。
学校に通ったことがほとんどなく、漢字が読めない。喧嘩っぱやく男口調で、地元の番長的な存在だった。
高校に進学する気はなかったが、数少ない友人の一人である中国人の同級生・マオに「あんたでも行ける学校がある」と言われ、下調べもなく一人、孤島の学校へ向かう。
到着早々、中国軍からのドローン攻撃に遭い、見知らぬ銀髪の女性に助けられる。銀髪の女性は「あなたを待っていた。私はあなたの盾になり死んだことをみんなに伝えてほしい」と言い絶命する。目の前で初めて死体を見た藤堂は気を失う。
暇つぶしに天瀬の持っていた『敵性言語』の辞書を読破し、数ヵ国語を一週間でマスターするなど、言語能力において天才的な一面があることが発覚し、軍部にスカウトされる。
しかし言語以外の教科はほとんどできない。
・ユーリイ
ロシア人の少年。ユーリイと名乗るが本名ではないようだ。藤堂と同じく新入生。日本語が堪能で、藤堂と孤島行きの列車でたまたま相席になり、これから行く先の学校が特殊であることを藤堂に教える。
非常に美しい長髪の少年で、藤堂はトランスジェンダーではないかと勝手に考えている。 馴れ馴れしいが気さく。列車を降りたあとの行方は不明。秘密の多い少年。
日本軍・関係者
・鴫野
ドローン攻撃を受けた藤堂を、身を挺して殉死した銀髪の女生徒。胸の勲章から見るに高官である様子。藤堂を知っている様子だった。藤堂は女性の勲章と銃を持って学校へ向かった。
・神階
気を失った藤堂を看護した保健室の先生。見た目は若く大学生ほどに見える。黒髪パッツン。穏やかな性格をしている。保健室には浮浪児のような痩せた少女がうろついているが、なにやら関係がある様子。
元々は海外で軍医をしていたらしく、次々運ばれてくる負傷者の手当に奔走している。藤堂に銀髪の女性が死亡したこと、入学式が終わったことなどを伝える。その柔和で端正な顔立ちから女子生徒から人気が高いらしい。敬虔なクリスチャンで、毎朝戦没者の墓参りをしている。藤堂に「この戦争を終わらせてほしい」と伝える。
・カチューシャ
ぶっきらぼうな美人の看護師。セクシーなナース服を着ている。愛想は皆無だが仕事ぶりは有能。
少女
・痩身の少女。保健室でぶらぶらしている。
・門番
各学校に配置されている検問所にいる男。オドオドして気弱な性格で、黒いクマがある。慇懃無礼な敬語で話すが、暗に賄賂を要求してくるなど、金にがめつい。
・久慈 天瀬
部屋割りで偶然藤堂同じ部屋になった新入生。藤堂と同じ中学校の卒業生だが、優等生で成績優秀だったため藤堂との面識はほとんどなかった。先に入学した兄を探しに来た。
几帳面で神経質。綺麗好きで、藤堂との生活はストレスの様子。しかし藤堂の「ある能力」にいち早く気づき、藤堂とともに軍部内で成り上がることを約束する。意外とお世話好きで、だんだん藤堂と仲を深めていく。天然パーマ。
・鷹羽
銀髪の女性の殉死を知り藤堂を呼び出した、藤堂が初めて会った参謀本部の将官。岡山出身で強めの方言を話す。メガネをかけており、冷静沈着で非情な性格。いつも部下の佐熊に文書を読ませており、藤堂に「とある欠点」を見抜かれた。プライドが高く激昂すると暴力も厭わない性格だが、「無慈悲な戦略立案」の才能があり、一目置かれている。藤堂にとってはじめての上司。 藤堂に、軍部に入隊する条件として「一週間以内にギリシャ語をマスターすること」という命令を与える。
・佐熊
鷹羽の部下。常に鷹羽と行動している女生徒。鷹羽以上に冷静沈着な性格で、常に無表情で、鷹羽の命令に必ず従い、鷹羽の代わりに書類仕事をしている。鷹羽とは幼馴染。友人が殉死しても涙一つ流さなかったことから、あだ名は「人間PC」
海軍大将
・快活な少女。声が大きくいつも過剰なほど元気で、部下でさえ寝ているところを見たことがないほど。リーダーシップに優れ、部下からの信頼は厚い。毎朝3時に起きてトレーニングする脳筋少女。
陸軍と海軍の伝統的な不仲を取り持とうとしている(が、だいたいはウザがられている)
また、女生徒でありながら将官の地位にあることで、他の女生徒のために尽力する先進的なフェミニスト。
大将なのに前線に出ようとする根っからの軍人気質。
・陸軍大将
皮肉屋で憂鬱症の、女性的な青年。瞳が青く、アメリカとのハーフであるという噂に悩まされている。チック症を患っている。
・美禅兄弟
参謀本部の補佐。顔は瓜二つで青髪と赤髪、しかしお互いの思考を完璧に理解し合っているため、兄が口で話していることは弟が考えていることであり、逆もまた然りである。これは相手に思考を悟らせない彼らの「護身術」らしい。藤堂を敵視している。
・夏目
参謀総長。陸軍中将。陸軍大将とは幼なじみ。非常な泣き虫でよく泣いている。戦術に長け、天皇からの信頼は厚い。藤堂と同じく高等部から入学した平民の出だが、すでに多くの作戦を成功させてきた。性別不明。
・番長
藤堂が番長になる前、地元の番長だった男子生徒。陸軍少将。食堂でバイトしている珍しい「庶民派将校」。藤堂の初恋の相手。藤堂に番長の座を譲った、藤堂のあこがれの人。
・公家
貴族の青年。高飛車で傲慢な美男子で、入学前はヨーロッパを遊学していた。天皇家に謁見できる数少ない人物。藤堂をからかっては遊んでいる。
事務次官
・公家の青年に仕えている男子生徒。金に関して目がなく、戦争そのものよりそこから利益を得ることを良しとしている。そのため敵は多い。
・サダハル
藤堂のクラスの担任。プロテニスプレイヤーと付き合っている。
・天子
天皇。公に顔を現したことがなく、実在するかどうかさえわからない。
アメリカ軍・関係者
・エース
米軍パイロット。よくナンパしている。藤堂に一目惚れする。
・マオ
藤堂の中学時代の友人。中国人。藤堂に戦争学校を勧めた(ペーパーテストがないため)。しかし本人も入学しており、中国軍に入隊しており、敵対関係になってしまう。
ドイツ軍・関係者
・総統
小柄な童顔の少年。幼い頃に藤堂と会ったことがあるらしい。