街灯の下で渡す初恋【TRF 寒い夜だから、globe Departures】
憂鬱な月曜日が終わろうとしています。
火曜日なら憂鬱じゃないのかというと、そんなことはありません笑
TMRの記事でも書いた雪国の田舎中学生のお話
私達は25人1クラスで小学校から中学校まで過ごしました。
女子は7人しかいません。
私は小学校2年生から転校してきました。
ずっと一緒なのでまるで兄弟のような、家族のようなそんな同級生です。
しかし!
やはり思春期の中学生。
女性として好きになっちゃうんですね。
しかも1番可愛い子を
でも、告白とか付き合うとか少人数の田舎では恥ずかしくて出来ないんです。
彼女は2月が誕生日でした。
高校はみんなバラバラなところに決まりました。
卒業まであと1ヶ月。
もうここしかない!!
このチャンスしかないと、青臭い私は覚悟を決めます!
誕生日プレゼントを渡して告白するしかない。
何をあげれば良いのだ…
中学生女子は何が喜ぶのだ…
どうやら、彼女はディズニーが好きだという情報をSNSなどない時代に友達から直接仕入れました笑
私はディズニーグッズを買いに行きます。
AmazonもYahooもない時代、コンビニもない田舎
出身県の1番デカい駅の近くのファッションビルにどうやらディズニーショップがあるらしい。
私の地元は駅もない。
バスで1番近い駅まで30分。
そこから電車で20分行くとそのデカい駅に行けます。
しかし、中学生の私はロクにバスも乗ったことがなかったし、1人で電車も乗ったことがなかった。
私の移動手段は自転車しかない。
行くしかない。片道5時間かけて。
行きましたよ、若さという最大、最強の武器を持ってたので。
そして、誕生日当日
家の電話で彼女の家に電話をする
夜こっそり家を抜け出すから
君の家の前にいて欲しい
2月です。雪が積もって夜でも辺りは明るい。
街灯の下に彼女の姿を見つけ
ドキドキしながら
ディズニーショップで買った
「星に願いを」が流れるオルゴールを
そっと差し出し
「あ、あの
誕生日だからさ
プレゼント
うん、そう
それだけなんだけど
こんな夜に
ごめんね」
とだけ言って帰りました。
結局、告白も出来なければ
付き合うことなんて夢のまた夢
雪の降る街灯の下で渡した初恋
後悔よりも達成感を感じてました
数十年後
彼女は医者と結婚して
東京でセレブな毎日を送ってるそうです。
「クソっ」笑
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