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本州最南端の旅2:白野海水浴場と潮岬観光タワー

メルキュールホテルの朝

早起きして橋杭岩の向こうから登る朝日を見た。
なんという壮大な景色だろう。

オレンジ色の太陽が大島へと連なる橋杭岩をスポットライトのように照らしている。

露天風呂から眺める早朝の海もとても美しかった。


今日も快晴!海に行けるぞ!さあ、朝ごはんだ!

朝ごはんビュッフェも絶品だった。ここのご飯はどれを食べても美味しい。
ちょっとずつ、できるだけ全部の種類を食べてみた。
朝から一人だけスパークリングワインを飲んだ。最高だ。
スムージーが大人気だった。


お腹がいっぱいになったところで、お庭に出て写真をたくさん撮った。

本州最南端の碑と、エルトゥールル号の船の形をした碑があった。



今回の旅で、1890年にエルトゥールル号が遭難した場所が大島の樫野埼のあたりだったことを知った。

エルトゥールル号とトルコの人々との絆

オスマン海軍少将以下587名が殉職、生存者わずかに69名という悲惨な遭難事故だった。大島の人々は不眠不休で救助活動にあたったそうである。

その海難事故から95年後、イラン・イラク戦争時、イランに取り残された日本人に救援機2機を出して救出してくれたのが、トルコ共和国だった。

「私たちはエルトゥールル号の借りを返しただけです」と、当時の駐日トルコ大使は語ったそうだ。トルコ国民は、エルトゥールル号を助けてもらったことを忘れていない、と。

知らなかった。なんと胸が熱くなる話ではないか。

この物語は「海難1890」という映画になったそうだ。撮影は串本町でも行われたらしい。これは見なくちゃね。

海を渡り白野海水浴場へ


さて、チェックアウトをしてまずは堤防道路を渡り苗我島へ向かう。
海の中を渡っていくような道路だが、両脇がコンクリートなので景色はあんまり見えなかった。
苗我島に着いてからループ橋をぐるぐると走り、白い串本大橋を渡って大島へと到着した。これから紀伊大島唯一のビーチ、白野海水浴場を目指すのだ。

どんどん細くなる道を通り、本当にあるのかしら?と心配になったころに、白野海水浴場の駐車場にたどり着いた。すでにたくさんの車が止まっている。駐車料金を支払う。水シャワーと更衣室、トイレも使用できるそうだ。

少し日陰になっている場所に荷物を置いてさっそく海に入った。

黒潮の海 サンゴとたくさんのお魚

入った瞬間からたくさんの魚が泳いでいる!凄い!

黒潮の海は白い泡や細かいプランクトンで栄養たっぷりな感じがする。
海藻とサンゴの間を大小さまざまな種類のお魚が、みんな一緒になって泳いでいる。

足首くらいの浅いところでも、赤ちゃんヤガラが棒きれのふりをしてそーっと泳いでいた。

みたことのない小魚の群れと一緒に泳いだ。テーブルくらい大きい(と見えた)巨大なアオブダイもいた。

海で泳ぐのがあまり得意でない兄も、ぷかぷか浮かぶライフジャケットとスノーケルチューブで楽しそうに魚観察をしていた。よかった、大成功だ。

わーいわーいと泳いで、すっかり満足したので、我々は今度は潮岬にある本州最南端の碑へと向かった。

本州最南端へ

本州最南端の碑から黒潮の海を見る。なんだか変な形の船が遠くに浮かんでいて、ちょっと怖かった。なんの船かな?

最南端の碑は大人気で、次々に観光客が写真を撮っていた。
我々は、緑の芝生の向こうに白くそびえたつ潮岬観光タワーへと向かった。

入場券が本州最南端証明書になっていて、日付も入っている。これはいい記念になるね。顔はめパネルがあったので、すかさず顔をはめたところを写真に撮ってもらった。兄も最近では嫌がらずに付き合ってくれる。優しいお兄ちゃんだ。すごく面白い写真が撮れた。でも、この顔はめパネル、誰なんだろう?

観光タワーからの眺めは最高に気持ちよかった。360度はるばると見渡せる。暑い日だったが、海から吹いてくる風が気持ちいい。

汗だくになった我々は、タワー1階のお土産売り場でミカンソフトクリームを食べて涼んでから帰途についた。

延々と海岸沿いを走るロングドライブである。

大阪港に架かる赤い港大橋を渡った時、ああ、帰ってきたなあとほっとしたのであった。





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