![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/161632141/rectangle_large_type_2_ab92446cc67d309f96ec02796697a50a.png?width=1200)
7%の仕事
「いったい何が問題なんだろうか?」
かつて、ある保険営業マンがいました。彼は仕事に限りない情熱を燃やし、自分の仕事に誇りを抱いていました。新人時代から一歩一歩着実にキャリアを積み、顧客に価値ある提案を届けることに喜びを感じていました。しかし、ある事件をきっかけに、彼の順調だった仕事は一変。徐々に情熱は薄れ、業績も低迷し始めたのです。
顧客からは「少し考えさせてほしい」と繰り返されるばかりで、成果がなかなか実らず、ついには廃業さえ考えるほど落胆してしまいました。しかしk彼は、「このままでは終われない」と心を奮い立たせ、原因を突き止めるために自己分析を始めました。
日々、必死に足を運び、丁寧にアプローチしても、思うような結果が出ない。そんな悩みを抱えながら、彼はある日、これまでの仕事のデータをふと見直します。すると驚くべき事実が浮かび上がってきました。彼の契約のうち、初対面や2回目の訪問で成約に至った顧客が全体の93%を占めていたのです。
一方で、嫌味を言われたり断られたりする顧客、つまり「成果につながらない7%」のために、膨大な時間を費やしていたことに気づいたのです。彼は愕然としました。
そこで彼は心を入れ替え、成果をもたらす93%の顧客に全力を尽くすと決意しました。価値を感じてくれる人に集中し、そのニーズを深く理解して、誠意をもって応えることで、徐々に業績を回復させ、やがて「セールスの神様」と呼ばれるまでになりました。後に「セールスの神様」と呼ばれたフランク・ベドガーの若き日の物語です。
一方おとなしく真面目な性格のせいで「お前はセールスに向いていない」と言われた私も、売れないセールスマン時代にはこのエピソードに勇気づけられました。フランク・ベドガーの若き日の話は、私に「自分の時間とエネルギーを注ぐべき相手を見極め、価値を生み出す努力に集中すること」の大切さを教えてくれたのです。