|ルパン三世・批評|ルパンよ、君はいまだかつ、燃えているのか……………!!
1971年にアニメ化がスタートして、いくつものテレビシリーズが造られ、いくつかの劇場用アニメも作られ、九十年代前後に入ってから毎年の様にテレビアニメスペシャルが作られた長い歴史を持ち、日本が世界に誇る、偉大なコンテンツ、ルパン三世。を今回、分析してみたいと思います。
僕自身で言えば、だいたいルパン三世パート2、いわゆる70代末の赤いジャケットの頃のルパン三世の世代で、再放送ですが繰り返しパート1、緑のジャケットの71年初期頃の最初のルパン三世を見てた世代ですかね。
基本、ルパン三世ってテキトーでいい加減でユーモアにあふれて、ちゃらんぽらん!それでいて、決めるときは決めるリアリズム!どんな高価な秘宝でも、どんなつまらないチンケなものでも全力を尽くして盗もうとするその姿勢。ポリシーが無いようで有って、有るようで無くって、様々な名言をカッコつけずに残しつつ、ウナギのようにヌルヌルしててすべってつかめなく掴みどころが無く?常に世の中の時代の価値観の先をゆき続け、おのが欲望(性的、盗み)に忠実であり、死をも恐れず突き進み、(普通だったらとっくの昔に数え切れないくらい死んでるよね)義賊のようにカッコつけずに、生き様自体が面白い!いつ見ても面白すぎる生き様がいつの時代でも魅力ですよね!
こんな人、ホントにいたら面白いですよね〜
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「パリは、燃えているのか……」という映画が昔ありまして……それは第ニ次世界大戦中のヨーロッパ戦線でのナチス党ドイツ軍のアドルフ・ヒトラー総統のコトバ。フランス攻撃中の台詞、その言葉から来たもので、ルパンもフランス人の血を引くわけで、そこからルパン三世パート1の最初の回の題名「ルパンは燃えているのか……」は着けられたと見られます。
その意味する事はよく汲み取れませんが、皮肉にも、漫画からスタートした、ルパン人気はまだ残っているのか?なのかも知れませんね………
まぁ、最初の頃はセリフ少なめで、ハードボイルドなタッチで大人向けといった所で、それは日活映画組と言われる映画関係者達によりルパン三世は誕生したのであり、まぁ、一番最初から最後までルパン三世にこだわった日活の映画監督、|映画|荒野のダッチワイフ、毛の生えた拳銃、等の映画の、大和屋さんの思い入れが一番濃厚だったわけで。パイカルと呼ばれた犯罪シンジケートナンバーワンの殺し屋がルパンを狙う、第2話「魔術師と呼ばれた男」までであり、ここらへんまでで人気が低落して、そこから視聴率回復の為、子供向けアニメを作っていた、東映アニメーションから脱退してきた、高畑勲、宮崎駿、その他モロモロの人材達が入って来て、ハードなシーンもありながら、家族で見れる内容になり、それでも人気は低落して一部では根強い支持がありながらも短期で打ち切られてしまった。
その後の、繰り返し繰り返しの再放送で、視聴者の見直しがあり、いわく名作は一回の、一目ではその真価は分からないというのもあって、見続けていくうちに、再評価から人気が盛り上がりルパン三世パート2の本放送へと至る、と。
まさしく、ウナギのように掴んではヌルヌルと脱けだし、そのせいか常に時代の先を行ってしまうルパン三世そのものの性格が、この作品の方向性を性格づけているように見えてきます。
パート2のルパン三世のキャラクターデザインは北原健雄氏によるもので、社会に反発、ハードタッチな一作目キャラと違いを付けて
、スマートでオシャレなセンスのある赤ジャケのルパンを誕生させ、でも売り専でウケ狙いでもなくて、家族向けの内容に変化させつつも、主に子供達に、大人の世界を何と無く分からせて行く北原氏中心の制作姿勢が伺えてきます。子供を中心とした家族向け、それでいて大人の世界を垣間見せ、コミカルさも含みつつ高視聴率を狙い、実際、高視聴率を
稼ぎ、実質成功します。一部ではガキ向けだ質を落とした!!と酷評されながら。
その後、ルパン三世3シリーズが作られ、曰くピンクのジャケット。原点に戻ろうという意志からでしょうが、モンキー・パンチ原作に近づけた設定ですが、もはや原作のルパン三世とアニメのルパン三世は別物になり、アニメのルパンは、とっくの昔に独り歩きして独自の世界をおのが道をズンズン突き進んでいたわけで、自分的には原作にもはや基づかなくても良いのでは??と思ってしまいます
。
その後のTVアニメスペシャル、日テレの2時間枠のスペシャルは、例えば、「バイバイ・リバティ危機一髪!!」からスタートしましたが。大人向けですが、まぁよし、と。それ以降長く続きましたが、最後の方ではマンネリになり、作品の力がハッキリ言って衰えて来ていました。
その後のイタリア先行放送で話題を作り、スタートした、ルパン三世パート4、いわゆる青いジャケット、サッカーイタリア代表のユニフォーム色かもしれませんが、アズーリ、(青)から来たのかも?
その後続けざまにルパンのルーツ、フランス舞台のパート5、イギリス舞台のパート6と続きましたが、偉大なコンテンツ、ルパン三世を活性化させようとの意志が、垣間見えます。また、その他の登場人物、石川五右衛門
、峰不二子、を主人公に据えたOVAが作られたりしています。ですがハッキリ言ってマンネリになって来てます。
ワタシ的には、ここいらで脱胎換骨!!一時的にせよ、骨組みは残したまま、肉と血を入れ替えた、かなりの悪党ルパン三世を一時的に作って毒を注入して刺激を与え覚醒、活性化させてみれば?目的の為には殺しの手段を選ばぬ、怪盗としての盗みの美学を追求し、病的な盗み癖を持つ、悪のカリスマ。ルパン三世を、一過性にやってみたらと思います。
シンボル・カラーのジャケットでなく、アーミー服や、日常着、白い上下のスーツなどで
以前から続くイメージを破壊し、乗ってる車もベンツやフィアットなどでなく、日本の職人さんの職人芸を集結した、ルパン特有の様々な仕掛けのあるルパン三世版、黒いボンド・カー風にするとか。
これらを四時間枠の大スケールの映画でやるといいかも?銭形警部はシャーロック・ホームズのような推理でルパンを追い詰め、ルパンは不意打ちで次元の胸板を銃で撃ち抜き、峰不二子を巧妙にだまし、永遠のライバル、石川五右衛門と対決関係になり、要は仲良しこよしのルパンファミリーに亀裂を生じさせマンネリを打破し、活性化させる。そうすれば、一時的なショックにより、蘇生させまた復活するやも知れませんね。ルパン三世って、常に我々の先をゆく様な宿命を宿命づけられているようなキャラクターみたいですから…………………………………………………………。
ルパンの復活を願って…………
ルパン三世よ、永遠に栄光あれ!!