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盗んだバイクで歌い出す。

まず紛らわしいタイトルですまないが、
今回は私自身の声の変化、
つまり「歌い方」を変えた事によって
単にヒトカラのバリエーションが
広がっただけでなく声質まで
変化した驚きを抑えつつ
今に至るまでの経緯を軽く綴ろうと思う。

なお前提として家族に音楽関係者も居て
幼い時にピアノ教室に通わされてはいたが
今回の話とほとんどといって関係は無いし
昔の録音音源はそこまで現存する物はないが
「尾崎豊氏のような歌い方」まんまであった。
そこまでを前置きとして綴る。

歌番組で"必死"に歌っている歌手らの
姿を見て育ったので私が青かった頃は
「とにかく肺活量!肺活量だ!」
という"認識"でヒトカラをしていた。

曲によっては冒頭の出だしで声が裏返るし
ヒトカラしていたある時、あまりの
無駄にデカい声量に部屋へ輩共に
押し掛けられかけた事もあった。

そこから
(本当は声量じゃなくて裏声を「地声」の
ように出しているんじゃないのか?)
と考え始めてヒトカラ練習。
間違った声の出し方のせいで
入院する羽目になった。

そんなこんなで8年以上は
「試行錯誤」していたと思う。

転機が訪れたのは
一人暮らしをしてからだった。

借りた部屋はコンクリート壁、
数日壁に耳をすませてみたり
普通に暮らしてみても
隣の部屋から「声」が聞こえてこなかった。
しめしめと事前の調査を終えてから
やけくそに歌って練習する習慣がついた。

そこでとある日のカラオケだった、
歌っていて良い意味での"違和感"を感じた。

声が裏返る。
普通は猫かと錯覚するような「間抜け声」だが
その裏返った声が伸びたような、
普通に「地声」に聴こえるような声が
そこには録音されていた。

驚いてからも当時の部屋や
たまのヒトカラで練習の日々。
そこから気がついたのは
「高い声の部分を発声している時、
喉の形が変わっている」という事実。

確かにそれなりに「肺活量」は要る、
でもまずは喉の形を高い声を
発声させる時の"形状"にする。
その感覚を掴めたのは何よりも
声が裏返ってからだった。

情報元はネットの話だが、
首が短くてそれなりに体格があるか
ふとましい体つきだと高い声が出し易いと
どこかで見た記憶もある。
オペラ歌手を見ると納得してしまう話だ。

現在は実家に戻って求職中であり、
ヒトカラの費用すら思うように
捻出できない程金銭的に困窮しているが
幸いな事にこの半年「押し入れ」という
"聖域"を見つけたのでここでささやかに
練習して声を調整している。

これ以上話すとボイストレーナー
みたいな方々から
「私の教えてる内容を奪うな!」と
お怒りを受けそうなのでここまでにする。

ちなみに個人的に「牛乳」が
喉との相性が良いと思う最近である。



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