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最後から2番目の「恋物語」じゃなくて「挑戦物語」です。16

「あ、こんにちは。」
「こんにちは、よろしくお願いします。」

iPadの画面に「出版界のおやっさん」が登場です。
今日は個人セッションの日です。

企画書を作って提出、添削していただき戻ってきたら書き直してまた提出
そんな作業を何度も繰り返してやっとこさ形になってきました、私の出版企画書。
この企画書を見て、果たして手を上げてくださる編集者の方がいらっしゃるのでしょうか?
全く自信がありません。

自分が何のために本を出したいのか、またまた、わからなくなってしまい「出版界のおやっさん」に泣きついてしまいました。

「本を出すのはあなたなのですから、あなたが出す意味がわからないのなら出す必要はないですよ」
「編集者も出版社も忙しいんですから、そんな無駄な時間取ることありませんからね」と、てきびしく言われてしまいました。

その通りです。
私が本を出版したいといってはじめた挑戦です。
でも、こんな企画でいいのでしょうか。
私のエピソードなんて誰の何のために役立つのでしょうか。
わからなくなってしまいました。

「本を出したいのはあなたですよね、なぜ本を出したいと思ったのか思い出してください」
「それでもわからないなら、やめた方がいいですよ」

絶句、何も返せません。

ぐだぐだ話しているうちに「ああ、自分は自信がないんだ、だから辞めたくなってきちゃったんだ」と、気が付きました。

困った・・・

オーディションのプレゼンテーションができません。
5分間で何を伝えたいのか、何が伝えられるのか、いろいろ考えても、
もう一人の自分がダメ出しをします。

「そんなこと、言ったところでなんになるの?」
「え、それってきれいごとじゃん」
「当たり前の使い古された言葉だよ」

こうなると、出口が分からなくなって疲れ果ててしまいます。
「ちょっと引っ込んでてほしいんですけど」もう一人の私さん。
強制終了をさせるためにいったん電源を落とすしかありません。

一瞬の沈黙の後、
「私、多分自信がなくなっちゃってるんだと思います」
思い切って言ってみました。

「あれ?スーパーポジティブじゃないんですか?」
「まあ、みんなそうですよ」とさらっと言われてしまいました。

「そうですか」

大好きなコンサルタントさんがいつもYouTubeで言ってくださる
「あなたはそのままで価値があります」という魔法の呪文を自分に言い聞かせて「私は私でやってみます」と個人セッションを終わらせました。

その後「出版界のおやっさん」がメッセージをくださいました。
「僕は面白い価値のある企画だと思っています。それを信じていただければ幸いです。」

あ、そうだった、こんなふうに悩んだり喜んだりできるから、あきらめずにいろいろなことに挑戦してきたんだと思い出したのです。

いつもの通り当たって砕けようと元気が出てきた車椅子おばあちゃんでした。えいっえいっおーっ!

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