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不調 ☆166
少し体調を崩して、noteの更新が遅れてしまった。
私はもともと春先に体調を崩す傾向があって、花粉症も関係していると思うのだが、今月は仕事が特にハードだったから疲れが溜まってしまったのかも知れない。
花粉症と言えば、私は「地下鉄サリン事件」(1995年3月20日)を連想して思い出してしまう。
自分が花粉症であると認識したのが、ちょうどサリン事件で世間が騒がしかった頃と重なるのだ。
本当はその数年前から同じ症状が出ていて、得体の知れない身体の不調を感じて、もしや癌ではあるまいかと怯えた事もあった。
私の場合、くしゃみはそれほど出ない症状だったから、まさか花粉症とは思えなかったのだ。ただ、いやに熱っぽく、だるさが続き、目が猛烈に痒くなる。
目が痒くて堪らず、ホウ酸を買って目を洗っても全く効果がなく、ある日とうとう目が開けていられないくらい酷くて、堪らず眼科へ駆け込んだら花粉症だと診断されて、それで数年来の不調の原因もやっと分かった。
その頃、私の勤め先は築地にあった。池袋から丸ノ内線で銀座へ行き、日比谷線にのりかえて、東銀座、築地・・・そういう経路で毎日通っていたのだ。
ただ、私の勤務時間は少し変わっていて、午後の出勤であったから、事件の日も出勤だったが、大騒ぎが終わってからの出勤であった。
犯行は朝の通勤ラッシュ時を狙って行われたが、私の出社時間は、その日は16時くらいであった。
事件の事は知っていたが、既に何時間も経過しているから築地に行けるだろうと思ったのだが、事件後日比谷線は止まっていた。
銀座から築地まで、2駅ぶん歩くのは訳ない、大した距離ではない。銀ぶらして、歌舞伎座も過ぎれば直ぐである。
しかし、あと1本大通りを渡れば目指す会社がある目的地という所で、止められてしまった。
ズラリと並んだ大勢の警察官によって、まだ通行止めになっていたのである。
センセーショナルな事件ではあったが、さすがに何時間も経過していたから警察官達も落ち着いていた。会社のIDカードを見せると通してくれた。
大勢いた警察官の方々も、その頃には何もする事がないようで、解除命令を待っている体のように見えた。
サリン事件では、実際に同僚が被害を受けて、比較的軽症ではあったが入院したのである。
この事件は、世界中に大きな波紋を与えた。
日常が、急に日常でなくなる。
そんな、異質恐怖を感じさせる、奇妙な事件であった。