くるる日記︰あの日 くるると出会った
残業で遅くなったので、私は急いで駐車場へ行った。
車に乗ろうとしたら
ニャーニャー、ニャーニャー
どこかで、近くで、間違いなく
猫が鳴いている
車の下に居たら轢いてしまう
どこだっ!!
車の下を覗いたが見えない
でも声ははっきり聞こえる
え〜っ!? マジ? どこぉ?
ん?あっ、こっちか
猫は隣の車の下で鳴いていた
良かった
エンジンをかけると黒猫が顔を出した
私は窓を開け
こっち来んとよ じゃあね バイバイ
と手を振った
走り出すと その小さな黒猫は
少し足を引きずるように
ぴょんぴょん追いかけてきた
どうしよう、道路に出たら危ない
しかし公道に出ると
その小さな黒猫の子はその場に止まった
賢い子
出会いの夜だった
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