映画『かづえ的』を観た
あの映画を観たら、
かづえさんを好きにならない
訳にいかない。
私は会いに行きたくなった。
愛生園、
かづえさんが
「天国で地獄だ」と言ったその場所へ。
そして、
続けて観た映画『碁盤斬り』。
志らくさんが勧めていて、
談春さんが観に行くと言っていたので、
私も観ようかな…と思っていたのだが、
最終日で観に来た『かづえ的』の
すぐ後に始まる
というので観てみた。
本当に偶然だけど、
この映画の中でも
「ここは天国で地獄だ」と
小泉今日子演じる吉原の
女郎屋の女将が言っていた。
同じ言葉を日に二度聴き、
不思議な気持ちになり
心に残った。
強制的に連れて来られて
自分からはもう出られない…
天国に見えるが
そこは地獄でもある…
そんな苦しみを思う。
しかし、
この世を生きるということも、
ある種
天国で、
地獄で、
抜けるに抜けられぬ、
この世のシステムという
蜘蛛の巣に絡め取られるような…
生きるということは、そも
そういうことなのかも知れない。
なんて生意気なことを
思う私は、
人生という大海の
まだまだ浅瀬にいる気がした。