うつ病再発⑥
「図書館に行く」
という目的ができると、
「散歩」
ができるようになった。
「外に出れる」ということは大きな一歩だ。
「うつ病」の人はなかなか外に出られない。
家から出ることに「決断」が必要だからだ。
うつ病は脳の病気で、「決断」することも躊躇するようになる。
「そのくらいで?」
と思うが、そのくらいででもある。
それは私は出会った本、
先崎学「うつ病九段」
にも記してあった。
この本を読んだとき、
「その通りだ」と思うことばかりで、とても心が救われた。
中でも、「兄のことばを借りるまでもなく、(うつ病に対しての」差別的偏見はなくならない。ただし、まるごと空洞化することはできると思う。それには、皆が堂々と生きることである。まともに生きればよい。まともに生きている人間を馬鹿にするやつはまともでない。馬鹿である。」
という言葉だ。
家からなかなか出られず、通院時も人の目線が気になって仕方がない自分を、
「外に出る」
という一歩を踏み出す勇気をくれた。
また、このお兄さんも精神科医ですばらしい。
うつ病に苦しんでいる先崎さんを、
「必ず治ります」
「必ず安定します」
という言葉を常に先崎さんにかけていた。
この一言が先崎さんを支えていたのはよくわかる。こんなバックアップは羨ましくて仕方がない。
そのお兄さんが、
「うつ病は必ず治る病気なんだ。必ず治る。人間は不思議なことに誰でもうつ病になるけど、不思議なことにそれを治す自然治癒力を誰でも持っている。だから、絶対に自殺だけはいけない。死んでしまったらすべて終わりなんだ。だいたい残された家族がどんなに辛い思いをするか。」
この言葉で私はある思いをとどまった部分もある。
あの苦しい日々と向き合おうとすることもできた。
精神科医が書いた本も何冊も読んだ。しかし、実際に体験した先崎さんの本ほど私に元気と勇気をくれた言葉はなかった。
だから今こうやってブログを書いている。
「書き残さなければ」と思った。
このブログを読んで少しでも心が軽くなってくれれば嬉しい。
先崎学さんの本は「うつ病」の人、そうでない人も読んでいただきたい。
「うつ病」は必ず治る。そのためには、本人だけでなく、周りの人のフォローが欠かせないからである。