パンケーキとドライブ-中編-
二人はデートを繰り返し、二人の距離は少しずつ縮まっていた。会う度に、彼のことをよく知れたような気がしていた。でも蓋を開けて見てみたらそれは私だけの片思いだったらしい。
「あなた、こんなに素敵なのに一人で仕事して、一人でご飯食べて、一人でいるの勿体無いよ。そんな風にあなたのこと好きって言えるの私だけだよ。」
自信のかけらも無いあなたと、
あなたを好きな自信しかない私。
好きなタイプは?と聞くと、
彼は強引で、気の強い彼女が好きらしい。
私は言われた。君は優しくて、相手に合わせるタイプだから。だからなんだか違うと。
だかしかし、私ほど負けず嫌いで強引で気の強い女性がいるだろうか。
私は好かれたい気持ちから、彼に優しく振る舞っているだけかもしれないのに。
人は皆んな好きな人に良いところしか見せたくないって思うものだよ。