【詩】おとめ座の男と乙女
君、おとめ座なんだって?
うんざりするほど問いかけられた
おとめ座の男で悪かったな
嫌になるほどそう返した
俺、おとめ座なんだ
星座を聞かれると必ず笑われた
おとめ座だけど何か
とりあえずヒゲを伸ばした
ヒゲ、おとめ座なのに?
ほら来た 謎のおとめ座圧力
おとめ扱いされたくないんだ
止めてくれ
違うよ 似合わないだけ
乙女らしさは求めてないよ
私だっておとめ座だけど
乙女じゃないよ
高校生の頃に「乙女」は置いてきた
おとめ座なのに
乙女じゃなくなった
乙女を奪った相手に
言われたんだ
おとめ座の乙女ゲットだぜ
アイツは私の「乙女」にしか
興味なかったみたい
おとめ座って何だろうね
からかわれるために
その日に生まれた
わけじゃないのにね
君の涙が「スピカ」のように光って
俺の心に稲穂が実る
収穫の日はいつになるかな
君への恋心
おとめ座らしく
乙女な運命に身を任せて
俺達は傷を舐め合い
キズナを築いた