「の」掛け、「で」割り①
➀ 毎月10%づつ伸びてきたのに最近は伸びが悪いな
② 最盛期は20%伸びたが今期は20%減になった。だが、初めに戻ったとみて良しとしよう
③ A社は120%の伸びです。B社は120%の業績を挙げています。
「くもわ」は知ってても
何が「く」で何が「も」かわかっていない
「てんとうむし」という形を叩きこんでもわからないから使えない
き く
ーーー ーーー
は|じ わ|も
「1割」と「1割増し」や「1割引き」の区別がついていない<再掲>
授業でいうと「え?」って顔をされた。一人や二人だけでない。当然すべてのクラスで同じ反応だ。
そこを読めないから文章題に苦手意識を持つのだろう。
「合わせて」「残りは」の文言だけで演算を決めていた頃のことを思い出してもらう。そして、それだけで決定してはいけないことも。
そのとき、「の、こりは」と読んでいては演算が頭に浮かんでこない。
それと同様に「割り引き」を「わり、びき」と読んではいけない。
「の」掛け「で」わり
文章題の読み方で「割合」になると一気に苦手意識が高まる。
生徒に聞いても要を得ない。推測するに割合という2数の関係ということに思考できないと思われる。
崖の上からだと崖下の様子はわかるし、どこが登りやすいか見えるが崖下からだとわからない。ということだ。
何がわからないのかわからない
「合わせて」「残り」以外の演算ことば
「追いつく」は進んだ距離が等しくなること
「追い越す」は進んだ距離が大きくなること
という等式のことばを見ているという自分を見ているのか。
メタ認知力ですね。
文章題の攻略法
➀ 文章題の中から数値を見付ける ← 小学校低学年でも指示される
② 演算決定の言葉を見付ける
③ 関係を表す言葉を見付ける
②は安直に流れない為に否定されることがある。すべての場合に利用できない。効力が低くなる
例 5人いるところに何人か合わせると全部で7人 → 7-5 …引き算じゃないかぁ
ところが、文字式を習得すると
5+x=7
と、活用できるようになる。
割合と言えば「の」
「前年より10%増えた」「前年より5%減った」
割合では「もとにする量」のうちどのくらいか
「もとにする量」を「1」とすると…
もとにする量が重要である
「女子は前年より10%増えて、男子は5%減った」
ならば、もとにする量が別のものであるのに併記してある。ここが肝心。
x×.01とy×0.05
である。
10%が0.1、5%が0.05であることがわからない生徒もいる。問題を混ぜてはいけない。切り離して、どこで戸惑っているのかどれをクリアしているのか個人に応じて自分を判断させなければならない。
そして、線分図でもいい、ベン図でもいい視覚的に10%と5%を理解できるようにしなければならない。
すると、女子と男子の均等な図では差異がわからない。いっそ男子のベン図や線分図を大きくして、女子は極端に小さくするなどの工夫が必要だ。
「もとにする量は違うんだ」
とアピールする。問題を解いた後男女の差はあまりなかったとしてもいいではないか。図形の領域でも三角形というと縦長の二等辺三角形を描く生徒が多い。平行四辺形というと上辺が右にずれている図を描く。ひし形と言えば上と下の頂点が来るように描く。この囚われから解放してあげるように割合も極端な例を見せる。
そして、
女子の10% 男子の5%
→ 女子×10% → 男子×5%
→ 女子×0.1 → 男子×0.05
と書くと「それを攻略法として丸暗記していいの?」的なことを尋ねる生徒がいる。
「いや、これが基本だから」と推奨しておく。「くもわ」より汎用性がある
逆に
逆に「割合」のはなしでは「なにの?」と確かめることが大事だ
「毎年5%づつ増えている」
では複利計算になるのだから。毎年毎年「もとにする量」がかわっているのだから。
「10%増量」と「10%引き」ではどちらがお得か
等「何の?」がないと比べることができない。
ついでに
小学校で割合を習ってすぐにこのことを学んでも特別な一部の児童だけが理解できるだろう。
割合についていろいろ学んで、熟成できた中学生だからこそ腑に落ちることも多いだろう。
「小学生で苦手意識を持つのでなく、課題意識を持ってほしいんだよ」
胎内から言葉を聞いていたのにしゃべり出せるのは1歳過ぎだ。0歳児が苦手意識を持たないように小学生で苦手意識を持つ必要ないよ。
と言ってあげてほしい。
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