文章題と視点
数と式領域の文章題
⑴ 1年生
① 1次式の立式
・4個買ったら80円余る。
・5個買ったら50円足りない。
この2つから方程式をつくることを意識する。
フレーズ型の式であることに意識を向ける
次の方程式はこのフレーズ同士を比べるセンテンス型なのだ。
② 1次方程式
・5分遅れで徒歩の弟を追いかける自転車の兄
文章題では、第三者視点で書かれているが、弟視点、兄視点で、理解する。
兄からしたら弟が見えたのに声をかけたりスピード上げたりしない。
弟からしたら後ろから自転車が近寄ってきたのに振り向きもしない。
この兄弟は仲が良いのか悪いのか。「追いつく」までこの行動を続ける。この不気味なことが終わる状態は「進んだ距離が等しい」状況まで続く。
ほら、「等しい関係」がここにある。
③ 不等式
① 等しくなる
② ~未満になる
③ 足りない
④ 5多い
などの日本語から状況を想像してどの記号(<、≦、=、>、≧)を使うか考える。
主語を何にするかによって不等号の向きが変わることは重要
・3足りないなら-3と決めつけず、反対の項に3足してもよい、など多様な表現を確認させる。1度だけでなく、色々考えるような癖をつける。流れるように深く考えず立式する癖はこれから戦わざるを得ない癖になる。
⑵ 2年生
❶1元2次方程式
解が無数にある・・・ここを軽くしすぎる人がいるのが問題
解を整数に限りば解を求めることができる
❷ 1元2次連立方程式
① 単位が異なる式
・値段の式と個数の式の連立
② 単位が同じだが、異質のもの
・食塩の式と食塩水の式
③ 単位は同じで同質だがパターンが変わる
・3人の時の式と5人の時の式
となると、生徒たちに難しい「速さ・時間・距離」の方程式は① に含まれる。
・時間の式と道のりの式のそれぞれを立式する
ここで、「1当たり量」「単位当たり量」の概念か育ってないと苦しくなってくる。
「大事な事だから何度でもやります」
速さの単位はm/min
「みちのり÷ 時間」です
みちのり
-----
時間
みちのり
----- ✕ 時間 = みちのり
時間
「うわぁ、嫌やなぁ」と思っても、「みちのり」だけで式にする、「じかん」だけで式にする。
ここの練習しようか。
全部解かなくても立式の練習だけする。
パートだけドリル練習する。
「単位当たり」が身についてないとしんどいと分かればそこからまだまだやる。
ドリル練習だから日を置いて繰り返す。立式だけ。
ここが「ラスボス」
1つの「2元1次方程式」では解は無数にあるが、両方の条件を満たすところは1点ある。
2本のlinearの重なるところ。
これを可視化したのが1次関数。次の章で「あ!」って言える人増えるよ~。と、溺れないようにブイを指さしておく。
⑶ 3年生
2次方程式
① 面積
② 動点の作る面積
数学でつまづいた生徒の嘆き言葉に
「動くな!P!」
というのがあった。よし、「飛ぶ矢は止まっている」のパラドクス通り止めて考えよう。
世界に誇れる日本の文化「アニメーション」の出番だ!
動的に問題を把握する。
表に数だけでなく、図を書き込む
0 1 2 3 4
図 | ⊿ △ □
面積 0 2 4 6
というふうに表示する。
できれば、動画も作ってあげる。
⑷ 文章題の読み方
① 状況把握できましたか?
② わかる量とわからない量はなんですか?
③ 等しい関係はどれとどれですか?
④ 尋ねられているのに合う答え方は?
この4つを意識して読みましょう。
例えば
① 買い物?大量の飴を分ける?速さ?
② パンの値段は?歩く道のりは?
③ 所持金?2人の歩く道のり?Aくんが歩いた時間とBくんが歩いたあと20分休憩した時間
④ パンのドーナツの値段(円)ドーナツだけの値段(円)2人の使った時間?
数学の文章題には常にこれが書かれています。
読み取れましたか?国語の先生呼んでこなあかんかぁ?
⑸ 答えの書き方
① 「とする」
問題文にない文字を突然使ってもそれがなんなんか分からないでは困ります。
「正体不明の登場人物」が唐突に現れるのは説明文として相応しくありません。「読まんかいこらぁ」「見たらわかるやろ」という暴力的な表現は読めません。
② 等しい関係を書く。
色々考えて苦労して見つけた等式を
「分かっててん」
とマウントをとる勢いで書き込んで構いません。エレガントに「ここに等しい関係を見つけました」と鼻高々にかきましょう。
③ 自分の導いた等式をエレガントにときましょう。
④ x= 数
解いたら結果を明らかにしましょう
⑤ 解の吟味
よく間違えられるのが「確かめ算」
どこがで計算間違いしたのか、このままでは答えとして相応しくないようなので、「確認」のための計算が「確かめ算」です。
それはそれで大事ですがここでいう「吟味」とはちがいます。
解が2つも出てくる2次方程式から実力発揮するので1、2年生では抜かしてもマァマァということでしょうが、3年生では必須です。
・解が2つある
→1 2つとも解としてよい
→2 1つは解としてよいが、もう1つは相応しくない
→3 2つとも解として相応しくない
この3パターンに場合分けできるので、どの場合に当たるか審査します。これを「吟味」とああます。
「場合分け」の概念を頭に注入します。
「確率・場合分け」の前哨戦です。
⑥ 答えを書く
⑷ 読み方 ④ 答え方 にそって答えを書く
リンゴ2個、みかん4個
のように単位もしっかり書きましょう
※教科書のあっちこっちの関連を確認して
授業準備しましょう※
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