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洋介君

洋介君「尾形は、あっきーってみんなに呼ばれてたよな?」

僕「うん。」

洋介君「わかった。じゃあ、俺もあっきーって呼ぶなっ!」

僕「じゃあ、僕は洋介君って呼ぶね」

洋介君「洋介でいいよ。お前は呼び捨てでいい。友達だから」

わけもわからず、友達になってた…

洋介君「あっきーさ、おばけ見えるってみんな言ってたけど、本当に見えるの?」

僕「うん。見えるけど、それ言ったらいじめられた。」

洋介君「そんなの誰も信じねーよ。実は俺も見えるんだ!でも…そんなの言っても、親も信じねーから言うのやめた。
でも、他にも見える奴いるんだと思ってびっくりしたよ」

僕「え?洋介も見えるの?」

洋介「おう!見え過ぎて気持ち悪くてあんまり気にしないようにしてるけどな」

いた。 同じ見える人がいた。

しかも、学校のガキ大将…ドラえもんでいうところのジャイアン的な存在。

そんな彼が同じ能力あるなんて、信じられなかった。

それから、毎日洋介君と一緒に帰り、一緒に遊ぶ日々が続いた。

洋介君「あっきー、あの沼でさ、河童みたいなの見たことある?」

僕「あるある!あれ河童じゃない?」

洋介君「だよな!?俺も見たんだよなー」

僕「じゃあ、体育館の裏に色んな小人みたいなのとかくるのわかる?」

洋介君「ああ、よくいる奴な。なんか、蜂みたいな蝶みたいな奴もいるよな?」

僕「あれ、妖精って言うらしいよ」

洋介君「妖精っていうのか。なんか変なの飛んでるなと思ってた 笑」

そんな話を毎日しながら、山にカブトムシやクワガタを採りにいったり、川で魚を獲ったりしながら遊んでいた。 そんなある日の午後だった。


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