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【AISC紹介】「先進技術により事業に貢献する組織」の開発研修

はじめに

株式会社GA technologies(以下GA)のAdvanced Innovation Strategy Center(以下AISC)に所属している白土です。
AISCはサイトにも記載があるように「先進技術により事業に貢献する組織」ですが、その思想が現れているものの一つに開発研修(Bootcamp)があります。

この研修は「業務に必要な開発スキルを身につける」ためのもので、本研修をクリアすることで、結果として1年目・2年目から活躍している新卒メンバーもたくさんいます。

今回は開発研修の概要を公開することで、AISCの具体的な取り組みやチームとして意識していることを紹介させていただきます。また「技術を事業に繋げる」ための事例として、課題を感じている方には何らかの参考になればと思います。

この記事はAISC紹介シリーズの第3回ですので、興味を持たれた方はこちらも是非ご覧ください。


研修の流れ

開発研修は主に「開発経験がない新卒メンバー」を対象としており、全社研修が終わりAISCに配属されてから3ヶ月程度で完了する想定で作られています。開発経験がある方や、中途入社の方などはより短い期間で完了し、「R&D」「DX」「DataScience」チームのいずれかに配属されます。(全体の流れについては前回の記事をご覧ください)

研修中は先輩社員が1名メンターとしてつき、サポートやフィードバックを行います。作業の進捗は疑問点などと共にgitで管理し、メンターからのフィードバックのタイミングとしては1日に1回、というケースが多いようです。

2024年度の学習項目

2024年度は以下の項目について、それぞれの基礎を学んでいくことで進めていきます。

  • Git

  • ShellScript

  • Python

  • WEB

  • HTML / CSS

  • JavaScript

  • SSH / SCP

  • Docker

  • Database

  • AWS Lambda + AWS Lambdaを利用したAPI開発

  • Python scripting challenge(要求された仕様に沿ったツールの作成を通してプログラミングの基礎を習得するオリジナル課題)

  • AWS Amplify

  • React

私自身もチームに参加したタイミングで履修しているのですが、改めて眺めると以下の特徴があると感じました。

1.「手を動かすこと」「アウトプットすること」を重視している。
2.プロトタイプを提供するために必要な技術に焦点を当てている。

1について、唯一『web』だけは「資料や参考サイトを見て、学習内容をメンターに説明して終わり」という構成ですが、それ以外はチュートリアルを実行していく形式で進めていきます。
例えばpythonであればチュートリアルとしてpaizaラーニングの以下のレッスンを利用させていただいています。

レッスン修了後、いくつかの重要な概念について自分の言葉で整理してメンターとディスカッションし、最後に課題となるプログラムを作成して終了、という流れです。

2について、例えば2023年度までは「Rails」の項目が含まれていました。これは社内でRailsで作成されているプロダクトも多く、Railsの基礎を理解しておくのは重要なことだったからです。
一方で、現在のAISCでは入社後すぐに既存プロダクトの保守をするようなケースはほとんどなく、新規のプロトタイプを作成することが多いです。そのためWEBアプリ開発においてはRailsよりもReactやAmplifyを優先して学んでもらっています。

昨年12月に公開したTechLabなどもその例で、各ツールの企画・開発・運用はそれぞれ別のメンバーが担当しており、当時新卒2年目のメンバーも参加していました。

このようなツールの取捨選択も含め、AISCの開発研修の思想について、実際の設計者である稲本さんに聞いてみました。

開発研修の作成思想

Q.開発研修はどのようにして作られたのですか?

稲本:2019年頃のチームとして開発力が課題になっていたタイミングで、当時のCTOにご相談させていただき、開発チームが行なっていた研修を参考に作成しました。コンセプトや抽象的なレベルでのスキル選定に関してはあまり変えていませんが、具体的なツールの選定については毎年、チームの状況に合わせてアップデートしています。

Q.アップデートはどのような基準で行っているのでしょうか?

稲本:業務で使う可能性が高いものを選定しています。感覚的には「最低限、ここまで理解していれば私から業務を依頼できる」というのが一つの基準かもしれません。
例えば直近ではサーバレスでWEBアプリを提供できるようにAmplifyを学んでもらっています。これはサーバー管理に伴うセキュリティ面に関して、学習コストが高く十分な品質を保つことが難しい、という経験則から変えたものです。
また、研修で学ぶ内容は最低限の技術までしかカバーできていないことは伝えており、より開発力を高めるために必要な技術などもリスト形式で提供しています。

Q.今後の課題などはありますか?

稲本:AISCでは全てのメンバーにR&Dと、事業貢献の両方のスキルを身につけてほしいと考えています。
GAは様々な事業を展開しており、それぞれフェーズも違います。そのため研修を通じて最低限の開発力を習得した後、現場と関わりながら事業貢献をしていくスキル(開発力・企画力)を身につけるための機会は十分提供できていると感じています。
一方で、R&Dのスキルの習得に関しては、サポートを強化していく予定です。各メンバーはそれぞれ「技術的専門性」を持っているべきだと考えており、これまではその選択を個人や各チームに委ねている部分がありました。しかし今後は、特に新卒メンバーに対して、具体的に専門性を習得するためのルートを組織として示す必要性を感じています。
そのため、より高度で広範な領域に対する研修や、「技術的専門性」の選択肢として有力なものを提示してサポートする体制を現在進行形で拡充しているところです。

おわりに

以上、AISCで行っている開発研修の紹介となります。
随時更新されていることもあり、今回は実際の資料の公開までは致しませんが、もし興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、社内外の方問わずにご連絡ください!!

今後もAISC公式noteでは、AISCでの働き方や活動についての情報をお届けしていきますので、よろしければフォローをお願い致します。


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