デリー空港 出発ロビーからすぐには外に出られない
はじめに
空港の出発ロビーに来る人は、飛行機に乗る人たちです。
デリー空港は入口で入場制限をしているので、出発ロビーには飛行機に乗る人しか入れません。なので、普通ならば出発ロビーに入った人はチェックインを済ませてそのまま保安検査場に行くはずです。
しかし、出発ロビーに入っても保安検査場に行かない人たちがいます。たとえば乗り遅れた人たちです。そういう人たちはもう空港に用がないので、外に出なくてはなりません。これが難しい。なかなか面白い経験でした。
そもそも
インドの航空会社はカジュアルに遅延したり欠航します。これのせいで乗り継ぎできないこともあります。
私の場合も、予定していた便が欠航になり次の便に振り替えられたため、乗り継ぎ便に乗り遅れました。別々に予約したチケットだったので、とくに補償もありません。
デリー空港のあらまし
第2ターミナルと第3ターミナルがあります。インディゴは第2、それ以外は第3という風に分かれているようです。第2と第3の間には屋根がかかった通路があって、歩いて10分ぐらいです。
これから書く話は第3ターミナルの話です。
空港に入るには
出発ロビーの入口には警官が立っていて、IDと航空券をチェックしています。飛行機に乗る人しか入れません。
昼間も夜中も、見送りの人たちが大勢いたりしてものすごく混んでいます。
出発ロビーから外に出るには
もう出発ロビーに用がない人(乗り遅れた人たちですね)は、まあ外に出て家に帰るなりホテルに行くなりしたいのです。
そう思って、もと来た入口に行っても出してくれません。「チケットにサインをもらって来い」と追い返されます。理由なく外に出してくれません。鉄壁の守りで、抜け道はありません。
仕方ないので、サインをもらうためにチケットカウンターに行くと、そこには同じような境遇の人たちがおおぜい待っています。
このデリー空港は、建物それ自体はとてもモダンかつ清潔で、日本やヨーロッパの空港とも遜色ない感じです。整っています。
でも、このエアインディアのチケットカウンターだけは別。カオスです。
この第3ターミナルには、エアインディアの国内線も国際線も発着します。かなりの便数のはずです。乗り遅れる人たちもかなりの人数になるでしょう。でもカウンターはたったの4つ。さばき切れていません。
まずカウンターにたどり着けません。たどり着いてもどんどん横入りされます。
多くの人は、ただ単に外に出たいだけなのですが、中には代替便を予約したい人や乗り遅れた補償を何とかしてもぎ取りたい人とかもいて、手続きもなかなか進みません。
カウンターの中の人も疲れ切っているのか反応が鈍いです。親身になって相談に乗ってくれるわけもなく、乗り遅れた人たちに対して、チェックインカウンターに行ってごねたらまだ乗れるんじゃない?とか適当な答えを返してきたりします。
そんな風なので、カウンターの中の人に対して怒り出すお客さんとかもいて、カオス味がさらに増してきます。
サインをもらうべく30分ほどトライしてみたのですが、どうにもならないので戦線離脱して休んでいたところ、同じような境遇の人に話しかけられました。イギリスからインドに里帰り中だそうで、インドはこれだからやんなっちゃうよね、とかぼやいていました。
出発ロビーにあるもの
そんなカオスから離れて一休みしたいのですが、出発ロビーにはチェックインカウンターしかありません。
正しく言うならば、カバンにラップを巻いてくれるキオスクとかコーラの自動販売機とかはありますが、それ以外のお店がいっさいありません。お茶も飲めません。
仕方ないので自動販売機でコーラを買おうとしたのですが、地元のQRコードでしか払えない仕様。自販機で奮闘するガイジンを気の毒に思ったのか、または私があまりに疲れて見えたのか、地元の人がコーラをおごってくれました。ありがとうございます。
おわりに
空港は時間帯によってはとても混みあいます。これはいまに始まったことではないようで、航空会社は、空港に4時間前に来るように指示してきます。これでは、飛行機に乗って移動時間を短縮する意味がまるでありません。
チェックインできても保安検査場が混んでいて乗り遅れることもあります。この場合も、チケットカウンターに行くよう指示され、出発ロビーまで返されます。