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テルアビブ美術館
この記事は、私が旅行者として実際に行った場所での経験などについて書かれています。イスラエル/パレスチナいずれかの立場に与するものではありません。
はじめに
テルアビブ美術館は、西洋近代絵画を多く所蔵する美術館です。名前の通りテルアビブにあります。
パレスチナに旅行した帰りに寄ってきました。なかなかの充実ぶりでした。
(訪問したのは2023年前半です。)
行き方
市内バスで簡単に行けます。グーグル路線案内が使えます。美術館の目の前にバス停があります。
テルアビブ市内バスの充実ぶりは、あたかも日本やヨーロッパの都市かのようです。バス停の様子からバスの車体などまで、まるでヨーロッパです。周囲の各国の状況と比べると、段違いの発展ぶりです。
エルサレムからテルアビブまでは電車で行けます。およそ1時間ぐらいです。電車も30分おきに走っています。ヨーロッパでよく見かける、2階建ての車両を使っています。
駅にはセキュリティチェックがあり、入るのに時間がかかります。
また、エルサレム中央駅は地下深くにあるため、ホームに行くのにも長いエスカレーターに何本も乗らなくてはなりません。
なお、テルアビブの駅は地上にあります。
展示されている絵画
入口を入ると吹き抜けのホールがあります。
ここにリキテンシュタインの大きな壁画があります。
この記事の冒頭の写真がそれです。人の大きさと比べると巨大さが分かります。
展示室に入ると、20世紀初頭から半ばまでの作品を観覧することができます。
私はスイス美術が好きなのですが、ジャコメッティやホドラーを見ることができました。
また藤田嗣治のフランス時代の作品もありました。
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「俺にはこう見えているんだ」と言っていたそうです。
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ほかにも、クリムト、ゴッホ、モディリアーニ、シャガールといったヨーロッパの画家有名どころから、ジャクソン・ポロックやリキテンシュタインなどのアメリカ勢までが収蔵展示されています。
収蔵品は公式サイトで見ることができます。
公式ページトップをくまなく見ると、イスラエルの置かれた事情を見て取ることができます。詳しくはここでは割愛しますので、興味のある方はご自身で見てみてください。
それぞれの絵の下の説明書き(キャプション)を読んでいて気付いたことがあります。
ことごとく、どの作品も寄贈品なのです。特徴的です。
多くはアメリカやヨーロッパのユダヤ系の方々からの寄贈のようでした。財力のなせる業なのかもしれませんが、おそらくいろいろ事情があったのだろうと、考えさせられます。
おわりに
なお、エルサレムにも西洋近代絵画を多く所蔵している美術館があります。
こちらの名前は「イスラエル博物館」です。
「博物館」の名の通り、古代エジプト時代の発掘品や死海文書も展示されています。
絵画部門は大きな博物館の一部にすぎないのですが、こちらもなかなかの充実ぶりでした。19世紀の絵画や印象派、また20世紀初頭の絵画もありました。
ただ、こちらの方は絵画部門以外も充実しており、全部くまなく見て回るのに半日以上かかりました。