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いよいよ終盤だが…
いよいよ佳境に。2敗が金峰山1人、3敗に豊昇龍、霧島、王鵬、尊富士。
ここまでくると巴戦もありそうだが。
元大関の霧島。長い突き合い、いなしから突いて左差して高安出れば、霧島周り込んでの突き落とし。物言いとなったが接戦制し霧島10勝。動きの良さで制することが多い霧島。
豊昇龍大の里。立ち合い両手で当たった大の里。二本を差すと、豊昇龍右で首に巻き、首投げで大の里はあっさりひっくり返った。豊昇龍の勝負勘が冴えた一番。大の里は重いが軽かった。これだけあっさり投げられるのはやはり腰の軽さだろう。優勝は横綱は遠くなり、遠くなるべき。
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尊富士は阿炎が両手で当たって右足飛ばししながら思い切り引いたが、尊富士がついていってももたれ込んで勝利。阿炎は合掌ひねりのような叩きも見せるがこれがよく決まる。尊富士はよく分かっていたようだ。
王鵬は突き放しても頭を上げない宇良をいなして崩して、叩き込んだ。
一方琴櫻は今日もダメだった。金峰山も優勝に向けて気合が入るだけに落差。
金峰山おっつけまじりに突っ張れば、琴櫻防戦のみでよろめいて左でいなすも呼び込んであっさり土俵を割ってしまう。こう書くと長いが実際はもっとあっけない。琴櫻は負け越し。ただひとり2敗守って気力体力充実の金峰山11勝。
琴櫻は平幕に敗れての負け越しとなる。優勝争いトップ力士が三役経験もないだけに壁となるべきだがそれどころではなかった。大関で優勝し次場所横綱をかけながら皆勤負越ししたのは霧島、魁皇位。近年の大関は成績が続かないもののそれにしても駄目大関の系譜が続くことに。
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記事によると、初日前日はベスト体重を4キロ下回り「頑張って食べても戻らなかった」のだという。 場所前から不甲斐なさを見せていたがこんなところに原因があるようだ。
これといったけがはないとなれば余計に深刻。内臓関係の不調を疑ってしまう。連日土俵際の粘りもなくあっさり敗れ、昨日は軽く押されたのみで横転しただけに先場所までと全く異なる。来場所までの立て直しも怪しまれる…
玉鷲は勝ち越し。40歳で2回目。
三段目付け出しの碇潟が6勝。大碇の甲山親方の息子。休場してしまった若碇の弟。
碇潟といえば明治の後期にかっぱじきを得意とした小兵力士。太刀山に2度勝利など業師だったようだが平幕で終わった。
このかっぱじきというのは突き落とすように横から弾く技。相手が突き押しで腰が伸びる時、どちらかへ飛んで相手の肘のあたりをはじいてそのまま落とすか、土俵外に出すもの。肩透かしにも似ているが叩き込みの一種で公式にはない。太刀山もこの手で破った。
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この人容貌は上がらなかったが花柳界で人気があったという。本人も嗜好に女と一言。
しかし豊昇龍が優勝すれば横綱もあるというのはどうなのか。
九重審判長は豊昇龍の綱取りの可能性について「成績次第で、審判部でいろんな話が出ると思う」と話す。
横綱不在でのどから出るほど欲しいのは分かるが、あまりに尚早。中日で3敗し昇進の横綱はいない。 古今無理な昇進は後に良いことはあまりない。豊昇龍の場合投げが多く、相撲が安定しないのが不安材料。
横綱は降格も無い地位。大関が降格続きなだけになおのことその地位にふさわしいか見極める必要がある。 取り返しがつかないのだ。
どうも八角理事長が乗り気とか。自身も引退によって横綱不在を招いただけに自分の在職中に横綱空位という事態は避けたいのだろうか。海外公演もあるとはいえまるでそのために上げるかのような横綱となってしまう。協会100年の節目とはいえ慎重を期してほしい。
14日目。金峰山と霧島がこの場所を分ける一番となりそうだ。金峰山が一気に持っていくか、霧島が翻弄し制するか。両者後半になり充実増すだけに行方が気になる。