日記219日目(特に何もしてないから今日の記憶をでっちあげる)
テスト終わりに定番になりつつあるメンバーで集まって打ち上げの話をしていると隣の教室から今にも倒れそうな顔をした赤井がフラフラとやってきた。
「た、助けてくれぇー」
情けない声を出して縋りついてくると、聞いてもいないのにことの経緯を説明し始める。
「今回のテストで単位落としたらヤバいのにやらかしたんだよー。頼むから勉強教えてくれ」
前回も同じようなことをやっていたなぁとため息をつくと、見捨てられると勘違いしたのか周囲のみんなにも声をかけ始めた。
「じゃ、じゃあ野口さんは?」
野口さんは困った顔をしながらも苦笑いを浮かべているが、どうしようかとチラチラとこちらを見てくる。
なんの遠慮もなく近づいていく姿にモヤッとしたなにかを感じてつい口に出してしまう。
「おい赤井、勉強なら見てやるからそれくらいに……」
そう聞くや否や持ち前の明るさを取り戻して声高らかに宣言をした。
「よっしゃー! それじゃあ修二の家に集合な!」
「おいっ、なに言って……」
勝手なことを言い出している赤井にチョップをしていると、野口さんがおずおずと挙手をする。
「それでしたら私が文系教科をお教えしましょうか?」
その提案は赤井が調子に乗るからと断ろうとしたが、修二さんは文系科目は苦手でしたよね? なので任せてください! と押し切られてしまった。
その様子を眺めていたイチャイチャしているカップル、通称イチャプルが面白半分で私たちも手伝うからさ、いいじゃんいいじゃんとか言い出したので、結局自分の家が会場になってしまった。
(詩)無
洗剤の香る部屋の中で真っ暗な天井を眺めて
黄昏れる
これといった考えはないが
周囲を気にせずにだらけることに幸せを感じて
全身を脱力させる
この時間がずっと続けばいいのに
そんな考えとは裏腹に予定の時間は近づいてくる
日記を書いた一言感想
何もしないと日記の内容がなくて困る