【たぶん小説】バスクチーズケーキ夫人
バスクチーズケーキ
おいしいよね
チーズケーキはわかる
バスクってなんだろう
スペインのバスク地方のことだね
バスク地方のすぐ隣に有名な観光地があるね
ゲルニカ地方だね
怒りと悲しみをぶつけたんだね
孤独すぎる天才だね
ところで、
天才の弟子に もうひとり天才がいるね
サルバドール・ダリ君だね
サルバドール君は、コンプレックスを武器にしているよ
勃たない時計と勃たないチーズだよね?
博物館には、メモが残ってるんだ
ゲルニカ師匠 と ダ・ヴィンチ先輩 をランキング形式で採点してて
わたしは ニヤニヤがとまなかったよ
同業者に 点数をつけてた なんて
信じられない おどろきだったよ
公言できるわけないよね
天才 の 系譜 だね
いつだって天才は、わたしに希望をあたえてくれた
地獄の暗黒期
写真を撮るとき、わたしは笑顔ができなかった
うまく筋肉を管理できないのに、
「ね?笑って?はいチーズ!」と追い打ちをかけられて
口をむりやり横にグーンとひろげていた
あんまりにも、チーズ チーズ チーズとうるさかったら、
だんだん嫌になってきて
「おもしろくないのに、なんで笑わなきゃいけないの?」と感じていた
恋愛とか青春とか それどころじゃなかった
かなしくて なにが正解かわからなくて
そんなときも 笑わせてくれた
おもしろくて心から笑える
極彩色を放つ 一生面白い仕事。
サルバドール君と、東京ディズニーに行きたい
初見のロジャーラビットのカートゥーンスピン
どんな感想を発信する?
何点をつける?
あたまの中は、はてな でいっぱい
自己採点ってするんですか?
「考えていること整理したくて」 が
おもわず、共感してしまって
けど、わたしと天才がみている景色は全然ちがうって
わかってて
頭と涙が矛盾して 暴走して 鼻水がとまらなくて
きっとわたしは 他人に迷惑をかける盲目な人 で
挫折と後悔のくりかえし
まだまだ 学ぶ姿勢と努力が たりない
それでも、予想くらいさせてください
天才の見えている景色
おもしろいって 点数じゃない
頭ではわかっているつもりで
さすがに理解していて
それでも ありとあらゆる現象に
無意識で点数をつけてしまう日常
葛藤の毎日
けど、自分の点数がだれかの役に立つとしたら?
後世の文化の発展につながるって考えたら?
「審査員なぁ」「やってあげたいなぁ」
変な印象操作を植えつけてしまって
他人に迷惑をかける 盲目な人
自分語りがやめられない
ノイズ な今日のわたしも やっぱりかわいくて最高
天才なあなたの唯一の欠点は、
ファンのひとりがわたしであること
「天才にあこがれるなぁ」「わたしってもしかして天才かも」「いや、そんなことない。わたしは凡人だ」「それよりアイツがムカつく。わたしと同じ凡人のくせして。なんでアイツばっかりちやほやされるんだ。」
「おなじ凡人だけど」
「わたしの方が絶対に総合点が高いのに」
この世のすべてに点数をつけていた。
嫉妬な人生だった
これに気づいたときは もういちど生きることを諦めかけた
過去の自分の意見が
跳ねかえってきた
点数をつけてた なんて
信じられない おどろきだったよ
天才と同じ視点なんかにたてるわけないと信じこむ
わたしは、天才にあこがれる凡人だ
絶対に手が届かない天才をさがした
天才すぎる天才をさがした
「できそう」って思えないほどの創作の圧力をうけたくて
凡人な自分の可能性を否定してほしくて
どこかに 先人がいないか 必死に探した
偉人を総当りして さがした
現代に生きる天才を探し続けた
どんなに叩かれても わたしは応援しつづける
誰がなんと言おうと 救世主
感謝のきもちと先人へのリスペクトを
忘れない救世主
天才
自分の中の矛盾を自覚する救世主
その矛盾すらも おもしろく 昇華する
天才
天才!天才!天才!天才!天才!天才!天才!
とキャッキャしながらも
脳裏にやきついている
POPにセンスを歌ったもうひとりの天才
悪しき天才の系譜
誰がなんと言おうと 救世主
生身で 生きてる 令和の 救世主