ステンレス多層構造
今回はビタクラフトのステンレス多層鍋についてお話したいと思います。
ビタクラフトのホームページを見ると1939年創業で、ステンレスとアルミを圧着する技術を開発したとあります。老舗ですね。
ステンレス多層鍋の特性については、以下の論文が参考になります。
「材質及び厚さの異なる鍋の調理適性に関する研究」辰口、渋川 、2000年
温度ムラはアルミや銅に近く、煮崩れの少なさはステンレス並みと、
良いとこ取りな特性であることが特徴です。
1.無水調理
ビタクラフトといえば無水調理です。(総合満足度No.1のリサーチ結果)
小松菜、ほうれん草やブロッコリーの無水茹でをすることが多いです。
鍋は2種類所有していて、茹でるものによって使い分けています。
・小松菜、ほうれん草は内径24cmのフライパン
・ブロッコリーは内径21cmの両手鍋
ビタクラフトはベイパーシールで蓋がくるくる回る状態から、
茹で時間を測るため、茹で具合の失敗が少ないです。
お湯を沸かして茹でるのに比べて、圧倒的に短い時間で調理できます。
2.煮物・汁物
ビタクラフトは全面多層構造。
アルミ鍋の特長であるる熱伝導性、ステンレス鍋の特長である煮崩れ
のしにくさ・保温性から、煮物・汁物に適しています。
3.蓋の形状
吹きこぼれがしずらいのは、ビタクラフト伝統の形状です。
ここがポイント
↓ ┌ーーー
ーーー┐ | 蓋
| ーーーーー┘
└ーーーー┐
| 鍋
|
ビタクラフトのような鍋は他だとヨシノクラフトとか
本間製作所のサバティーニ鍋くらいでしょうか。
ジオ・プロダクトやオールクラッドは、水蒸気が水平に出る構造です。
一般的な蓋に近い構造です。
粘度の高い調理(炊飯など)で鍋の周囲が汚れやすいです。
ビタクラフトの一部製品(ビタクラフト・プロ、オレゴン、コロラド)
はこのタイプです。取っ手が金属のものが多いようです。
ーーーーーー┐
ーーーー┐ | 蓋
鍋 | └ーーーー
|
4.蓋がくっつく
ベイパーシール🄬で水の膜を形成するため、火を止めると鍋の内部の蒸気
が冷えて負圧が発生し蓋が離れなくなります。
蓋がくっついて取れなくなった場合は、蒸気の力で蓋が開けられるまで
温めなおす必要があります。
私が使っているビタクラフト「ニューマジックシール」(廃版です)は、
蓋の取っ手にあるボタンが弁になっていて、空気を外から入れられる
ため、冷めた状態でも蓋が開けられます。ヨシノクラフトのフタにも
同様の構造があります。
5.メルカリで中古を買う
ビタクラフトの鍋は型番で仕様がわかります。
・IH対応かどうか
・鍋の直径、深さ、容量
鍋や鍋蓋の取っ手など交換部品がAmazon購入できるので、多少キズが付いたものでも長く使えます。ステンレスだから汚れは研磨すれば取れますし。
メルカリで新品の半値以下5000円~1万円から購入できます。
ガス火で使う方はIH非対応製品が比較的安いです。
(IHに買い替えで出品している場合は値下げ交渉の余地あり)