「天のシーソー」は「住宅街のトトロ」だ。
安東みきえさんの「頭のうちどころが悪かった熊の話」と「天のシーソー」を読みました。どちらもゆったりした雰囲気でとても読みやすかったです。
熊のほうは、動物たちが主人公の、寓話のような物語が複数収められています。一番好きだったのはカラスの話です。自分と重ねて読んでいました。正直な気持ちが口から出るときにはひねくれてしまう。また、ときどき自暴自棄になって、星を見つめる様子に共感しました。宮沢賢治の「よだかの星」を思わせる描写もありました。よだかの星も好きです。是非読んでみてください。
シーソーは小学生の姉妹の話です。主人公は姉の方で、正直な気持ちにはっとさせられます。たとえば、おとなは知ったふりをするけど、本当は何も知らない、と思う描写もありました。小学生のころに読んでいたらどう思っただろうなと思います。住宅街のトトロって感じでした。
安東みきえさんの作品を読んだのは、東京書籍の国語の教科書(小学校6年)を読んだからです。正直、教科書に載っている安東みきえさんの作品は上の二つに比べて魅かれませんでしたが、新たな作品に触れるきっかけになりました。教科書は教科書センターにあります。教科書センターは図書館にあったりしますので、調べて行ってみても面白いでしょう。
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