大人にも子供にもなれない僕達へ

午前6時、扇風機の回る音を掻き消すiPhoneのアラームで目を覚ます。
カーテンの隙間からは朝日が刺して外は今日も晴れている。
まだ起きていない頭とは裏腹に習慣化してしまった体はカーテンを開け、朝食の準備を始める。
朝ご飯はしっかり食べる。趣味の筋トレをしていく上で大事だと知ったこと。
今日もまた洗面台に立った自分は仕事人へと切り替えを行う儀式、髭剃りを行う。
今日もまた深剃りしてしまった。ハンドタオルに血を滲ませ7時を回るとスーツに着替える。
家を出て職場にいく、仕事着に着替え事務室の前で、もう一度気持ちを入れる。
そうして僕の1日は始まる
社会人になって4年、仕事はまだまだ半人前だけどノウハウはわかってきたつもり。
同世代もいるけれど心から気の許せる同世代はいない。
みんなも僕に対して心から気を許している感じはしない、みんな探り探り接している印象だ。
自分で言うのはなんだが僕は真面目な性格で公私ははっきりと分ける。そんなだから仕事中はパソコンと向き合っているだけ、外見も少し厳つめからか初見では警戒されているんだろうなあと感じることがしばしば。
声も低いため、なおさら
先輩からはお前はコミュ障だと冗談混じりで言われたが、僕にとっては結構冗談毎ではない問題だ。
声のトーンも笑顔も気遣ってはいるがやはりそれでもまだまだダメなんだなと落ち込むことが多い。

時々思う。あれ、子供の時って最初から仲良くなれたよなって
じゃあ社会人の仲良くなり方って?
一緒にお酒をのむ?遊びに行く?
コロナ情勢もあり職場での飲み会は入職してから一度もない。
でもまってよ、子供の頃はお酒なんて飲まなくても仲良くなれたでしょ?
ボールひとつあればサッカーもできたしボールがなくても何かしてるだけで楽しかった。
毎日、家に着くと同時にランドセルを投げて友達と公園に行ってた。
今でも覚えてる。子供の頃僕は早く大人になりたいが口癖だった。
大人になれば楽しいことがたくさんあると思ってた。お酒の味も興味津々だった
コンビニにある大人の本も買いまくると誓っていた
今じゃ全て叶ってしまう
でも、今切に願うのは子供に戻りたいってこと。
日々仕事をしていく上で大人にならなきゃ、いつまでも学生気分じゃいられないと自分に喝を入れる。
だけど心が大人になってしまったら2度と子供には戻れない恐怖心が心の奥でブレーキをかける。
あの頃の感性であったり、笑いのスイッチがどんどん自分の中から無くなっていく。
だからといって大人になったわけじゃない。
じゃあ今の僕はなんなの?
大人になるってなに?上司の話を作り笑いで乗り切ること?理不尽な事を我慢すること?
子供に戻るってなに?上司の話を校長先生の話みたいに寝ながら過ごすこと?理不尽なことに対して感情を露わにすること?
前者を人は大人と呼ぶのかもしれない。けれど僕からしたらそれは自分を偽っていることになってしまう。
後者は僕のありのままだけどそれはそれで社会の中では生き辛いよね。
みんなどうやって大人になったのだろう
社会に溶け込みつつ自分を殺さない生き方を僕に教えてください
最後に、10年後の僕達よどうか



今の僕と同じ苦しみを持っていてください

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