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【求められる秘訣はコレだ】アル中ライター・サーニャの仕事術

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アル中ながらも、ライター業界の荒波を30年以上乗り越えてきた私のライフハックを公開しています。
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記事一覧

【神7】アル中を隠しながら30年以上ライターを続けられた秘技 その2

(その1から続く)  まず、マスクは言わずもがな口臭対策になる。飲みも兼ねた打ち合わせなどでは、飲みだすまではマスクを外さず、口を開くのを極力最低限にして鼻呼吸をする。  口臭対策としてはガムや緑茶、コーヒー、タバコなどの嗜好品も有効だ。……しかし、以前働いていた派遣会社では上司が一切お酒を飲まない人だったので、アルコール臭に特に敏感だった。  すぐに「昨晩、どれだけ飲んだの」と冷ややかな目で言われて謝るしかなかった。そこでなるべく上司と接触を避けるべく、私はゲラや校正

【神7】アル中を隠しながら30年弱ライターを続けられた秘技 その1

 これまでの記事を読んでくれている方はとっくにご承知だろうが、私は重度のアルコール依存症だ。めんどくさいから「アル中」と略そう。だけど仕事上では、アル中と悟られたことはほとんどない(と思う)。  アル中に対する世の中の偏見は一筋縄ではいかず、まあ、概して「意思が弱い人間」だとか「いいかげん」だとか「だらしない」とか思われる(まあ、間違ってはいない)。フリーランスでそう思われたら仕事を依頼されるわけがない。そのため、私はアル中を隠す努力を怠らない。  アル中の症状として代表

【人生の転機】 「私もビビる」好色編集者・M氏 #1

 前回は、企業ライターとして通用するライターとはなんぞや、について、自分のクローンに育て上げてセミリタイアした商社勤務の上司・H氏について書いた。今回は、そもそも私がフリーライターとしてデビューできたのか。その大きな足がかりになったM氏について書いてみようと思う。  というのも、先日、10年以上ぶりに自分の実家に帰省した。旦那がいる時は、盆正月に帰省するのは旦那の実家ばかりで、自分の実家に帰省することは暗黙の了解で「ナシ」だったから、随分と自分の実家には帰省していなかった。

【人生の転機】パワハラ上司(?)H氏との出会い #2  

(その1から続く)  これまでフリーランスしかしていなかった方は特に企業ライターのメリットを感じると思う。まず私は一般常識を教わった。そして、上司の原稿は完璧だったので、そこも勉強になった。ちなみに、グーグルでの効率的な調べ方を教えてくれたのもこの上司だ(フリーランス時代の私は、やみくもにワードだけ検索していたのだった)。  この上司は、とにかく家に早く帰りたい人で、打ち合わせと称してはお客さんの企業に行ってそのまま直帰する。しかし、私の原稿をチェックしてくれるのには時間

【人生の転機】パワハラ上司(?)H氏との出会い #1    

 現在フリーランスとして働く人には、①はじめからフリーランス、②副業フリーランス、③出版社や編プロなどでサラリーマンとして働いてから独立など、さまざまなタイプがいるだろう。私の場合は①だ。③が多分まっとうかつ確実なフリーランスへのステップなのだろうが、大学時代の私はとにかく編集・ライター=大手出版社という偏った知識しかなかった。  一応、就職活動では、3社ほどの大手出版社に履歴書を提出した記憶はあるが、最終まで残ったのが1社、そのほかは書類落ちだった。サラリーマンになるきっ

【急降下する仕事運】調子に乗りすぎた私の反省……その5

(その4から続く) 特にWebが主流になってからは、制作会社の担当者や出版社・編プロの編集者と顔を合わせることが滅多になくなった。というか、1度も顔を合わせないケースも何度も経験している。もちろん関係が薄いので、先方が退職したとしても、私を切るとしても、一切のフォローがない。 昔は担当者や編集者とライターの間に濃厚な関係があったのにな~と懐かしんだり、がっかりしたりするけど、ある程度ドライな関係じゃないと今のご時世はやりづらいのかもしれないね。だって、誰かに構うなんて余裕が

【急降下する仕事運】調子に乗りすぎた私の反省……その3

(その2から続く) 私のアホすぎる豪遊生活こそが、その後の転落人生への第一歩だったと確信している。自分を「イケてるセレブライター」と思い込み、謙虚さを忘れてかなり傲慢になっていた。 かなり調子に乗って仕事をしていたので、締め切りを守らないこともザラ。いや、締め切りなんて守らなくてもどうせ仕事なんて舞い込んでくるだろうとたかをくくっていたのだ。 一度などは、締め切りから逃げ続ける私の自宅に、編集者がいきなり凸してきたこともあった。(たかが2Pで3万円のギャラに……)と思いな

【急降下する仕事運】調子に乗りすぎた私の反省……その4

企業の編集&ライターとして規則正しい生活を送る中、実は副業でフリーランスのライターも並行して行っていた。結構というかかなり多忙な新婚生活だったけど、フリーランス仕事は企業のような「縛り」がないし、人間関係にもさほど悩まなくて良いので、かなり楽しんで両立できた。心のどこかに、「フリーランスの感覚を忘れずにいたい!」という気持ちがあったのだと思う。 私は時給などより良い条件を求めて企業を渡り歩き、トータルで結婚から7年くらいかな? フリーランスという働き方から離れていたように思

【急降下する仕事運】調子に乗りすぎた私の反省……その2

(その1から続く) 家の近所のキャバクラで働き出したのも、アルコール依存、過食症、性依存が発症したのも、この駆け出しライター時代だったと思う。クラブにも行きたいし服も買いたいけれど、お金がないのだからできない。お金がないと心にまで余裕がなくなる。 なぜ昼間アルバイトなりをしなかったのか? という疑問を持つ方もいるかもしれないが、一応、毎日編集部に通っていたので昼間のアルバイトが不可能だったのだ、やむない。夜は夜で先輩ライターや編集者に教えてもらったキラキラの飲食店やクラブ

【急降下する仕事運】調子に乗りすぎた私の反省……その1

先日、用事のついでに、私がフリーライターとして出発した出版社の先輩ライターさん、デザイナーさんから頻繁に連れて行ってもらっていた文壇バー? 文壇スナック? にふと足を運んだ。実に25年以上ぶりかもしれない。その店は、現在も静かに佇んでいた。 さすがに内装やらメニューやら客層は変化しているだろうなあと思っていたけど、良い意味で裏切られた。ここだけ時間が止まっている。少なくとも内装だけは当時のままだ。さすがに当時の知り合いに遭遇することはなかったものの、客層はクリエイター率が高

【戦略がカギ?】#2 孤独なアル中&アラ50ライターの苦悩 VSクライアント

(その1から続く) クライアントからの要求にはいつも笑顔で応じてきた私。 しかし、例外があった。クライアントの担当者が生粋のドSだった場合だ。この時は、クライアント、編集者、ライターが同席する打ち合わせだった。かくれ繊細さん(HSS型HSP)を自称する私は、上から過剰に攻撃する人を、たとえ仕事相手でも避けて生きている。 しかし、初見のクライアントがドSだった場合、どうしたらよいのだろう。オンライン打ち合わせで、「なんでできないの」「なんでやれないの」「え、それ、なんで?」「

【戦略がカギ?】#1 孤独なアル中&アラ50ライターの苦悩 VSクライアント

ライターが、相性が合う編集者に出会えば仕事がうまく回るのは前述の通り。しかし、どうにもならないのが、クライアントの存在だ。 ここで言うクライアントとは、編プロや制作会社とお付き合いがある企業のことを指す。私のギャラを支払ってくれるのは大元のクライアントなわけだから、打ち合わせなどで直接会う機会やメールのやりとりがない場合もあるが、決してぞんざいにはできない。顔を会わせて親密にならないからこそ、クライアントの要求がどんどん加速するし、下請けの、さらに下請けの私などは、クライア

【弱点を武器にっ!】#2 孤独なアル中&アラ50ライターの仕事獲得術 

(その1から続く) SNSを使った営業活動はしていない一方で、私は暇さえあれば求人を検索して応募している。要は、自分からは積極的には営業を取りにいかない。あっちからは来てほしくない。期待をされたくない。ただし、あっちが必要するタイミングならダメモトで応募してみよう、という考えだ。このスタイルを、積極的営業ではなく受け身的営業とでも名付けようか。 もちろん、求人があってこその営業(応募)なので、1つの求人に対して応募者が殺到すると、私なんかはとにかく普通に落ちる。AIが書類

【弱点を武器にっ!】#1 孤独なアル中&アラ50ライターの仕事獲得術  

 令和4年度分の確定申告も無事に終わった。noteを書くにあたって、改めて各社から届いた支払調書を確認したら、原稿料として支払われた金額と、確定申告で申告した収入の金額が異なっていた。 収入金額を実際よりも低く申告しているのだ。これは自動会計ソフトのせいだ。会計ソフトには、銀行口座に振り込まれたギャラを元に自動で収入を計算する機能がある。そのはずなのに、どこで間違ったんだろう? 前年度の未払い金とかがあったり? 数字に弱い私には全く分からない。まあ、問題があれば(私にはある