空想
君はいつも言っていた。
「うみとかぜとあめは青いんだよ」
また会える気がして、飛んでみたの。
青く反射して今にも壊れそうな湖に向かって。
そしたらね、びゅって風が鳴いて、
天が降ってきたの。
近くまで天が降ってきてわくわくして、
そしたらしばらくして君の声が聞こえてきて、
「久しぶりだね」
って。
その瞬間に湖は透明に割れて、風は頬を切って、天は白く心に突き刺さったの。
癖になる痛さだったんだよね、
――だから今日も
青くて白くて透明な世界に私は貴方と恋をしたいと希った――。
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