2000マイルの海 make.2
まだうずくまっているのかい
膝を抱え眉間にしわを寄せる
そしてもうひとりの僕が
やれやれと
心の闇に切り込んでも
そんなにすてきな収穫は見込めない
魂たちがまたひとりまたひとり
遠足へと出かけていく
死んだらあそこの海底に暮らそう
ふたりでいっしょに
ひそかに語りかけるたくさんの幻魚は
ゆったりとゆったりと
その身を泳がしている
ほら
あのこもれびが
その2000マイルの海の底に
とどくときにはわたしもう人間になって
あなたを愛しはじめる
深く深く蒼茫の奥底に落ちていく
深い深い森の中にいるようだまるで
混沌と混乱と混濁
このどれの言葉も
いまの僕にとっては
とっても曖昧に感じる
でも君のことはとても好きだ
だから君の手の温み
それを感じながらまっさかさま
また堕ちて沈んでいく