初夏の詩

雨が弱くなって
雨宿りをやめて
歩き始める
そしたら
土の匂いがして
草の匂いもした

僕は気がついた
もうすぐ
夏が来ることを
もうすぐ
あついあつい
夏が来ることを

林の中を歩けば
蝉や鍬形たちの
気配がする
路肩の欅の老樹は
わたしたちに
仄かな陽だまりを
つくってくれる

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