ピース

ある歌をつくる時
そこにはめなければならない
言葉があるとする
それがもしもどうしても
見つからないとき
それがたとえるなら
小さなジグソーパズルの
イチピースであるなら

ぼくらはけっこう空っぽだ
それは揺るぎのないことで
でもあきらめきれずにいる
そうだ意外ともしかして
歌うことなんてなんだって
いいのかもしれない。
大切なのは誰に聴いてもらうかと
その人がよろこんでくれること
なのかも
しれないなあ

僕は真夜中に
ひとりきりで
そのジグソーパズルの
イチピースを
探している
言葉にあふれる
おもいでをくぐりぬけながら
いつかきっと
完成することを
そのよろこびを
想って

そしていつまでも
歌がやさしくきこえる
世界があることを
願って