近代における西洋医学の受容過程と地域医療の形成
宮崎学園短期大学 現代ビジネス科 教授 黒野 伸子
現在は西洋医学を中心とした医療が一般的であるが、地域に定着するまでには、感染症予防の啓発や西洋医学の啓蒙活動等多くの困難と努力があった。研究では、地域住民がどのように西洋医学を受け入れ、地域医療の形成に関わっていたかを「患者側」と「医療提供者側」双方の視点から明らかにしようとしている。右の写真は明治後期の診療明細書である。現在では発行が義務化されているが、100年以上も前から患者はこのような明細書を受け取り、診療内容の説