ナリタタツヤ/cutarena

創作家 / Tinker / Fabber / Prototyping Engineer /Designer / 株式会社Takram / 武蔵野美術大学通信教育学部 - スクーリング講師 /

ナリタタツヤ/cutarena

創作家 / Tinker / Fabber / Prototyping Engineer /Designer / 株式会社Takram / 武蔵野美術大学通信教育学部 - スクーリング講師 /

マガジン

  • Mark@ Design Engineering

    • 20本

    Takramではさまざまな専門領域のエッジを探究する独自のリサーチプロジェクト「Mark@」を行っています。このマガジンでは、Mark@Design Engineeringに参加しているTakramメンバーが、それぞれのnoteアカウントでデザインエンジニアリング領域に関連する記事を発信していく予定です。

  • Prototype Engineering

    デザインやものづくりにおけるPrototypingについて日々の気づきや考えていること、関わりのある活動・プロジェクトをまとめています。

  • Tinker

    デザインやアートや趣味や日曜大工など広くものづくりに関しての気付きや備忘録など

最近の記事

【3D Print New Normal】Stratasys3Dプリンター グレーグラデーションチップ制作

前回はJ8シリーズ3DプリンターにおけるCMYKWTのマテリアルの数値と濃度の関係性を把握するためにカラーチップのサンプルを作成した。今回は、前回作成したグレーの色味をより細かく作成し、目的の色味を出せるCMYの濃度関係を検証する。 前回作成したカラーチップのうち、画像の上 C10:M8:Y2、下 C10:M8:Y1の2種の比率が現状のサンプルの中ではグレーに近いものの、ニュートラルなグレーとは言い難いため、この2つの比率をベースにもう少し広げたサンプルを作成する。 Pr

    • 【3D Print New Normal】Stratasys3Dプリンターマテリアルのカラーチップ制作

      発色の良いカラー透明マテリアルを利用出来るStratasysのJ8シリーズ3Dプリンターだが、CMYK指定にて混色を行う際には注意が必要であることがわかった。今回はそれぞれのマテリアルの比率によってどのような出力結果をもたらすのかをカラーチップを制作して検証する。 まずは単色の比率を検証するグラデーションチップを制作した。上からCMYKWの順番で、左から10%~100%までのグラデーションを作り、チップの厚みを0.2mmのものと1mmのものの2種制作し出力した。 出力結果

      • 【3D Print New Normal】GrabCAD Printを使ったマテリアル指定による造形

        前回はアイディアに対してJ8シリーズ3Dプリンターの造形テストも兼ねたプロトタイピングを行った。今回は前回の結果を踏まえ、GrabCAD Printを利用し直接マテリアルの選択・色味を指定した造形などを行ってゆく Prototyping 前回出したアイディアに繋がる形で3つのプロトタイプを制作した。 1. Black, White及びCMYマテリアルの配合率をいくつかに分割したカラーチップ モデルはRhinocerosにて作成。今回カラーマテリアルの設定はすべてGrab

        • 【3D Print New Normal】StratasysJ8シリーズ透明マテリアルを使った表現アイディア

          前回の記事でStratasys J8シリーズ3Dプリンタを用いた本プロジェクトの概要紹介を行った。今回は透明マテリアルを用いた活用のアイディアを出し、実際にモデリング、3Dプリントした結果を紹介したいと思う。 アイディア出しまずJ8シリーズの機能のうち透明マテリアルに着目して以下の3つのアイディアを検討した。 Prototypingアイディアを元に簡単な3Dモデルを制作し、実際にJ8シリーズのプリンターにて3Dプリントを行った。最終の成果物を作る前にJ8シリーズ3Dプリン

        マガジン

        • Mark@ Design Engineering
          20本
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          7本
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          6本

        記事

          【3D Print New Normal】Stratasys J8シリーズ3Dプリンタを利用した表現研究概要

          導入建築や医療・ファッションなど様々な分野で3Dプリント技術が活用されるようになって久しい現在、日々世の中には様々なテクノロジーを駆使した3Dプリンターが登場している。その中でも、多様なマテリアルの種類とその組み合わせにより新たな質感を表現・形にするデジタルマテリアル技術を持つ3DプリンターとしてStratasys PolyJetシリーズが挙げられる。 PolyJetテクノロジーとは、ストラタシス社の3Dプリンティングテクノロジーです。14μmという極めて微細な積層厚で液状

          【3D Print New Normal】Stratasys J8シリーズ3Dプリンタを利用した表現研究概要

          個人のMakerが9日でフェイスシールド100個作って病院に届けた話[COVID-19]後編

          つづき個人のMakerが9日でフェイスシールド100個作って病院に届けた話[COVID-19]前編に引きつづき、3日目以降のレポートを書いていこうと思う。前回まではフェイスシールド製作の経緯や概要・プロトタイピング・コミュニティへの参加など主に製作の部分を記載した。今回はコミュニティから得た情報を元に製作後の後処理や、配送・現場検証後の修正などをまとめようと思う。 3日目(4/24Fri)Fab Safe Hub発起人の吉岡くんとZoomを用いた遠隔ミーティングを行った。フ

          個人のMakerが9日でフェイスシールド100個作って病院に届けた話[COVID-19]後編

          個人のMakerが9日でフェイスシールド100個作って病院に届けた話[COVID-19]前編

          note、1年前からプロジェクト途中のまま止まってて心苦しかったから書きたくなかったんだけど、”一個人がものづくりを通して医療機関と連携する”という貴重な体験をさせてもらったのでぜひともレポートしたく、再開することにした。 はじめにコロナウイルス感染症対策のための飛沫防止用シールドとして、現在医療機関でフェイスシールドが活用されているが、既製品の数が圧倒的に少なく、身近なもので対応したり、自作したりといった流れが世界中で広がっている。2020年5月現在は様々なメーカーやNP

          個人のMakerが9日でフェイスシールド100個作って病院に届けた話[COVID-19]前編

          Hasselblad instax SQ Back[005]

          今回は前回購入した材料を加工してローラーシャフトを製作してゆく。 購入した6mmの真鍮棒はホビー用なので真円度はあまり期待できないがプロトタイプなのでまずは作ってみることにする。 以下が図面だ。ローラーシャフトは2本製作するが、その違いはノブの取り付け部分の軸を延長するかしないかだけだ。購入したピニオンギアの内径に合わせて細い軸を2.35mmにしている。 製作方法はどこの家庭にでもある一般的な"卓上小型旋盤"を用いて真鍮棒を加工し自作する。(ツッコミは受け付けない) 僕

          Hasselblad instax SQ Back[005]

          Hasselblad instax SQ Back[004]

          年度末で更新がすっかり途絶えてしまっていて申し訳ない。 今回はDirty prototypeの結果を経て、撮影後のフィルム送り出し+現像の部分の機構について考えてゆきたいと思う。感光面との距離や形状等の検証を行うためには最低限この部分をクリアしないと先に進めないからだ。 まず、プリントスの送り出し機構部分を改めて確認してみる ステンレスのシャフトが2本ギアで接続されており、一方が送り出しノブにつながっている。ノブを回すとローラーが回転し、フィルムを挟み込んで送り出す仕組みだ

          Hasselblad instax SQ Back[004]

          Hasselblad instax SQ Back[003]

          今回のメインは前回の記事で紹介したプロトタイプの結果と考察だ。 テストなので手元にあった灯油ランタンを撮影してみた。 (以下はデジタルカメラ写真) また、以前同じHasselbladにて撮影した灯油ランタン(ランタンは全く同じ型のものではなく、近い形の別のモデル)の写真を以下に示す。白黒なので比較になりにくいがHasselbladの本来の描写の確認用だ。 では結果を見てもらおう。 うむ。見事に大失敗だ。比較とかそういうレベルじゃない。ほとんど検証要項を確認できる形になら

          Hasselblad instax SQ Back[003]

          Hasselblad instax SQ Back[002]

          前回の記事で大体の方針が決まった。これからは形に落としてゆくための作業を行っていこうと思う。 Prototypingの心得03 ―成果をイメージするチームでのプロトタイピングではプロジェクトの成果が何であるかを共有することは重要だ。言葉の上では理解していても、実際に作ってみると齟齬が出る場合がある。そのために成果物を具体的にイメージできる方法を事前にとっておくことが有用だ。今回のプロジェクトは一人で行うものであり、先行事例が存在することや、必要な資材情報がある程度揃っている

          Hasselblad instax SQ Back[002]

          Hasselblad instax SQ Back[001]

          前回の記事で大見得を切った後にいろいろとリサーチをしていたところ、早くも2つの事例を見つけた。 okuthorkit_camera 香港でCustom Instant Camera playerをしているというOkuthorkit氏 Hasselblad Square Instant Film Back KickstarterでのinstaxSQのフィルムバックプロジェクト(現在キャンセルされている) Okuthorkit氏はマミヤの67カメラを使ってインスタント写真を

          Hasselblad instax SQ Back[001]

          Hasselblad instax SQ Back[000]

          2019年1月。年末年始休暇を終えた僕の目に恐ろしいプロジェクトの公開記事が飛び込んできた。 ハッセルブラッドと富士フイルムのチェキを合体 個人プロジェクト「Hasselblad-Instax」が公開 AXIS Web magazine で公開されたこの記事は、Google Creative Labのハードウェアインタラクションデザイナー Isaac BlankensmithとWalden のEddie Cohenが週末の48時間を使ってHasselbladに富士フイルム

          Hasselblad instax SQ Back[000]