改めて Not a Party の簡単なご紹介でも。
概要
奇数月の第二土曜日 16:00-24:00 という時間帯で、これといったダンスフロアはないけどめしとさけはしっかりうまい「割烹DISCO大蔵」という高円寺の居酒屋さん(@kappo_daizo)でやっているDJイベントです。よく流れてるのは Deep House とか House とか Jazz とか。
ただ、主になるのはDJではなくあくまでもうまいめしとさけであり、DJは「選曲係」としてひとり2時間じっくりお店の空気を作りながら引き立て役に徹します。そうすることで、めしとさけをうまくするのはもちろんのこと、そこからクラブミュージックそのもののよさもきっと立ち上がってくる……はず。びたーっと非日常ではなく、日常生活の中にほんのり非日常を忍び込ませる、クラブミュージックはそのきっかけにもなる、と信じてなんとか3年続いてきました。まだしばらくは続けられそうです。
背景
わざわざ自分で主催を始めたきっかけについてすごくざっくり言うと、
1. 世間のDJの出番の尺が年々短くなるのに頑として抗いたい。
2. ろくに聴いてねぇのに二言目には「最高!」とか言ってる奴らが嫌い。
3. 酒量を競ったりダサい潰れかたを競ったりしてる奴らが嫌い。
4. クラブミュージックは非日常のためだけのものではないことを表現したい。
5. クラブに行くのはなんだか敷居が高いけど
ああいう音楽をゆっくり聴いてみたいという需要がある気がする。
6. 大蔵のめしとさけがほんとうにウマかったのでここに定期的に来たい。
こういう感じでした。
1については、当初6時間というイベントの時間がある中で私を含めてDJが3人だし2時間くらいできるよね?ということで始めたのがそのまま定着しました。2時間もお店の空気を作りながらめしとさけをうまくしようとしていると4は自動的に達成されると思っています。1と4がうまくいけば、2と3みたいな奴らに対してはカウンターになって5に応えられるし、レギュラーイベントにすれば6も実現するよね、と。そんなわけで2016年3月に第1回(#0)を開催してからいちども休むことなく、これを書いている日の前の夜2019/7/13に第21回(#20)が無事に終わったところです。
イベトンの内容
よくある時間割としては 16:00-17:50(110min), 17:50-19:40(110min), 19:40-21:40(120min), 21:40-23:30(110min) とDJがそれぞれ担当し、残り30分がB2Bです。常任の選曲係は以下のとおり。
・mino @kakuremino
Jazz, House, *********(readymade), 音ゲー曲を主にプレイする帽子。手堅く雰囲気を練り上げていくプレイが持ち味だが突然狂った飛び道具を持ち出すことも。本人曰く「MacとJazzと音ゲーで出来てる20代だった事もある男性。「ハンチングハットの人」でだいたいあってる。オールラウンドクラスタ。エリンにはもう長いこと行ってません。」
・春樹 a.k.a. 伯父貴 @haruki_
Not a Party では Jazz, House, Hiphop, Funk, Soul あたりが多いか。本人曰く、「2012年に活動を開始。カタギとは思えないルックスに定評があり、風俗店のキャッチが道を譲る・箱のスタッフにセキュリティだと思われる・初対面で小指の所在を確認される等その活動は多岐に渡る。」
・ノロワレ @cursed_steven
これを書いている人。Not a Party では Deep House, Tech House, Detroit Techno あたりを主にプレイ。曰く「電気グルーヴや Jeff Mills 、Nerdcore に憧れ ele-king でいろいろこじらせて育つ。1999年秋頃DJデビュー、いち音楽ファンとしてまたDJとしてのベースはあくまで Techno におき、ブランクなどをはさみながらもあくまで趣味としてユルく活動。」
最初この3人で客演も呼ばずにやっていましたが、大蔵が移転してお店が広くなりかつ時間も長くとれることになったところで、加えて毎回どこかから主催が連れてくる客演さんを加えて4人でやるように。その4人で8時間やっています。過去に客演でお招きしたのは以下のみなさん(お招き順敬称略)。
シロクマ(@asakusaprince)、nawo(@carrela_lithium)、練乳(@lengnew)、タクマイル(@Tacumille)、dacha(@dacha_n)、コマシちゃん(@komashichan)、B.Toriyama(@STUD10IO5)
常任の3人にはないものがあって、かつ上記コンセプトをご理解いただける素敵な音楽好きの皆さんで、きっとお店のお客様にもお楽しみいただけたであろうと自負しております。また、客演各位にもあの雰囲気を楽しんで欲しくてお声がけしてるところもありますね。
立ち上げ時にはお店にも興味を持ってもらってblogに書いてもらったりもしました。
http://kappo-daizo.com/?p=5020
今後
背景で挙げた1(尺が短いのはヤという話)と4(クラブミュージックも日常生活に組み込めるよ)について、それぞれもっと賛同していただける方が増えていくといいなと思っています。そのためにはウチももう少し存在感があったほうがいいよなと思います。クラブミュージックがもっと日常と相性が良いものとされるようになれば、夜の世界のいかがわしいものと思われずにきちんと内容が評価されるようになっていくと思いますし、究極のゴールはそこです。
気がつけば3年、たまたま私が阿佐ヶ谷に住んでいてあんなお店がたまたま高円寺にあってできて奇跡のような偶然で始まりましたが、まだしばらくはやれそうな気がします。コンゴトモヨロシク……。