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【白井未衣子とロボットの日常《反転》】7・供述の日《20》

※先に《共闘》ルートの『1・正夢の日』『2・復讐の日』を読む事をオススメします。
※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。


※今回の章のみ、性的な匂わせが強い描写がございます。苦手な方はこの章だけ飛ばして下さい。


★★★
時刻は正午を過ぎて、午前から午後へと切り替わった。
マルロの体調も少しずつ回復し、ベンチから立ちあがろうと決めた。

アトラクションで遊ぶのは難しいが、ご飯を食べて散歩するぐらいなら支障はないだろう。
通常は料金高めの[天海山ユートピア]の、勿体無い使い道だけども。
私自身も、遊園地で思いきって派手に遊ぶタイプじゃないから、これはこれでよかった。

マルロがベンチから立ち上がれるか、確認した。
アレックスさんに見繕ってもらった、簡素なブラウス姿の少年としか、知らない人からは判断できない。
首元の黒い装置が、異質さを極めてるけど。

「お茶は、まだ残ってるのね?」
「ああ。このボトルは溢れないんだな。」
「昔よりは柔らかくなったみたいだから、持ち運びにはちょっと不安だけどね。」「そうか。」
ペットボトルは、30度近くの暑さでは溶けない。
2人で肌身離さず持ち歩けば夕方まで保つと思った。
持って来た肩から下げる鞄も小さかったので、ペットボトル2本は入らない。
仕方なく、自分の分は自分の手で持ち歩く事に決まった。

ベンチから間隔を空けると、私はマルロに案内図を見せた。
「グルメのエリアは歩いてすぐよ。
何か、気になる食べ物とかある?ないなら勝手に決めるよ?」

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明日もお楽しみに!

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