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【白井未衣子とロボットの日常《反転》】5・遭遇の日《12》
※先に《共闘》ルートの『1・正夢の日』『2・復讐の日』を読む事をオススメします。
※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。
「この基地よりも、学校の方が楽しいと思うんだけどねぇ。
何不自由なく勉強も運動も遊びもできるし、自由にはばたけるじゃない。」
「中学生だから規制はありますよ?」
「違う違う。私の言う『はばたける』は別の意味合いよ。」
私は少し考えた。他の意味合いについて、大方見当がついた。
私はなんとなく、こう察してしまった。
「お姉さん、外に…?」
「そうね。[ラストコア]の規約もあるんだけど…実は私、《犯罪者》だったの。」
お姉さんが、犯罪者…?
ポニーテールの清楚な姿からは、想像がつかなかった。
こんな人が凶悪な人物だと、普通は思わないよ。
困惑気味の私に、お姉さんは話を続けた。
「サイバー犯罪で引っかかってね。機密情報を勝手に入手しちゃった過去があったの。」
「それだけで?」
「特定の人物以外は知っちゃいけない情報でね…。初犯だった事で罪自体は軽かったけど、トラウマを抱え込んじゃって…立ち直れなかったの。」
このお姉さんはハッキングとかの工作が得意だったんだなぁ、と想像がついた。
私より年上だけど若く見えるし、もしかしたら私か和希兄ちゃんと同じ歳ぐらいの時にやらかしてしまったんだろうな。
何も知らない時期にアウトです、て警告されたら、そりゃあひどく落ち込んでしまうよ。
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明日もお楽しみに!