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【虚構のアイランド】短編3・ザ・グレイテストスナイパー《12》

※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。

「人間ってのは、誰でも欲を持ちたがるんだよなぁ。大小問わずな。」
遠征の地を共にする上官の一言だが、若い俺には共感できた。

アフリカ北部、かつてエジプトという国が存在した地域にて、俺たちは降りた。

紛争が勃発しているといっても、休みなく刃や銃弾が飛び交っている訳ではない。
束の間の安らぎだって、残されている。

北部から中部へ向かうには、耐久性に優れた軍用の輸送車両に乗った。


中部こそ、戦場の地であった。
建物の群れが存在するので、俺達が訪れたのは町であった。
建物の所々が大破しており、人が快適に住みづらくなっていた。
故に、人気は寂れていた。

俺はラウトと共に行動するよう、指示を言い渡された。
町の中は、自分達の足で移動しなければならなかった。
防弾ジョッキから手榴弾、小型のライフルを装備して、町中を探る。

ラウトは俺の装備と1点だけ、変化があった。
彼の右肩に背負っている、黒くて長い袋だった。
俺よりも抱える装備の比重は大きい。
それで走れるのか、不安になった。

「悪いなぁ。コイツは俺の必需品なんだよ。」
必須の道具か。ならば仕方ないな。

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明日もお楽しみに!

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