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【虚構のアイランド】5・フィフスシンパシー《10》

※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。

今の相手はネロだけだ。
彼に効き目があればいいと、私はより深くは考えなかった。

謝ったネロは、今までの勢いが嘘だったかのように、左右の人差し指でモジモジしていた。
私と2人きりになっても、肝心の悩みは打ち明けにくいのか…。
よっぽど、深刻そうに俯きながら、生きていたのかな?

聞き出したいのは山々だけど、私は彼本人が重い口を開くまで待ってあげた。
流石に追い込みすぎたのか、ネロは観念して、本音をぶちあけた。

「あのさ、燃華。一ノ宮輝って元アイドルだよなぁ?」
「そうだよ?[5秒前]というグループに所属していたんだよ?」
「やっぱり、俺の見間違いじゃないんだな…。」
ハハハ、とネロは乾いた笑いをこぼした。
心身共に支障をきたしてるようだが、壊れてはいない。
しかし、彼が心底辛そうな表情を見せていると、聞いているこちらまで心配してしまう。

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明日もお楽しみに!

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