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【虚構のアイランド】7・セブンスデシション《14》
※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。
私に促されて初めて、自分の欲求を暴露した。
「俺さ。アイツには[ノータブル]から、軍から離れてほしいんだ。
もう1回、アイドルとして笑顔を振りまいてほしいんだよ。
虚像獣相手でも、戦闘には参加してほしくない。」
予想通り、かなり難しい頼み事である。
正直、伝言自体は容易いだろう。
[ノータブル]でも外部の人間との面会が許されている時間帯があるし、輝に会って話せばいい。
問題は、輝が快く了承するかだ。
扇浜の会見時では、輝は目立つ位置で画面に映っていた。
あの時はネロに指摘されてから気がついたが、顔立ちはアイドル活動している時と同じだった。
ただ、笑顔は見せず、真面目な面持ちを示していた。
あの総指揮官の近くで立っているのならば、重要なポジションに就いたと推定される。
一般企業でいう管理職の立場に穴が空くと、企業内部は混乱してしまう。
[ノータブル]の混乱を見捨てるのを、輝は実行できるのだろうか?
もしくは、輝には何かしらの秘密を握っているのかもしれない。
誰にも公表できない真実を、扇浜のみが知っている。
表向きには使命感というお手本みたいな思想を述べていて、裏では取引でもしているのだろう。
巧妙に糸を引いているのなら、正攻法で[ノータブル]の離反を促すのは難しい。
これは、念入りに作戦を練らないと、失敗に終わる。
ならば、解決手段は…。
妙案を思いついた時、私は自然と口を開いていた。
まずは、彼からの了承が必要だ。
「ネロ?私の話を、ちゃんと聞いてくれる?」
「燃華の…?」
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明日もお楽しみに!